岸防衛相、中国に自制求める 台湾海峡の平和と安定「極めて重要」
岸信夫防衛相は12日、中国の魏鳳和国防部長(国防相)と会談し、力を背景とした一方的な現状変更の試みや緊張を高める行動に強く反対すると伝えた。中国軍爆撃機や空母の活動に懸念を示し、自制を求めた。台湾海峡の平和と安定の重要性について強調した。
岸防衛相は、中露の戦略爆撃機が日本周辺を共同飛行したことは「示威活動」であると指摘し、重大な懸念を伝えた。中国海軍の空母「遼寧」が宮古海峡を通過し、日本近海で艦載機の離着艦訓練を行うなどの活動について、改めて中国側に強く自制を求めた。
岸氏はまた、台湾に関する我が国の基本的立場に変更はないとした上で、「台湾海峡の平和と安定は我が国のみならず、国際社会にとっても極めて重要である」と述べた。
関連記事
2026年度予算案で防衛費は過去最大の約9兆円超。スタンド・オフ能力や無人機、次期戦闘機開発を促進し、組織改編や処遇改善も盛り込まれた。
23日、海上保安能力強化に関する関係閣僚会議が開催。尖閣周辺等の緊迫した情勢を背景に、大型巡視船や無操縦者航空機の増強、自衛隊や同志国との連携深化など、日本の海を守り抜く重点方針を確認した
中共の軍事的圧力が強まる中、日本の防衛政策が転換点を迎えている。国会は史上最大規模の防衛予算を可決し、防衛費をGDP比2%に前倒しで引き上げた。戦後続いた抑制路線からの変化が鮮明になっている
高市総理は自衛官の確保を「至上命題」と位置づけ、創設以来初となる俸給表の独自改定前倒しを指示。過去最高の給与水準や再就職支援の強化を柱に、自衛官が誇りを持てる新たな生涯設計の確立を図る
防衛省は12式地対艦誘導弾能力向上型の米国での発射試験に成功し、本年度中の開発完了に目途を付けた