岸信夫防衛相は12日、中国の魏鳳和国防部長(国防相)と会談し、力を背景とした一方的な現状変更の試みや緊張を高める行動に強く反対すると伝えた。中国軍爆撃機や空母の活動に懸念を示し、自制を求めた。台湾海峡の平和と安定の重要性について強調した。
岸防衛相は、中露の戦略爆撃機が日本周辺を共同飛行したことは「示威活動」であると指摘し、重大な懸念を伝えた。中国海軍の空母「遼寧」が宮古海峡を通過し、日本近海で艦載機の離着艦訓練を行うなどの活動について、改めて中国側に強く自制を求めた。
岸氏はまた、台湾に関する我が国の基本的立場に変更はないとした上で、「台湾海峡の平和と安定は我が国のみならず、国際社会にとっても極めて重要である」と述べた。
岸氏はウクライナ情勢にも言及し、ロシアの力による一方的な現状変更はアジアを含む国際秩序の根幹を揺るがすものであると指摘した。
日中防衛相が対面式で会談するのは2019年12月以来初であり、実に約2年半ぶり。
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