ジャベリンにもTSMC…米国安全保障にも関わる台湾の半導体技術
半導体は経済のみならず軍事においても欠かせない技術だ。 ロシアによる侵略戦争の対抗手段としてウクライナ軍が使用したことで知名度を上げたロッキード・マーチン社の携帯型対戦車ミサイル「ジャベリン」には、250個以上の半導体が使われているが、台湾の半導体技術が多く含まれている。
5月26日、ダボスで開かれた世界経済フォーラムに出席したレモンド米商務長官は、自国の国家安全保障と経済、未来のために「米国の半導体法(CHIPS for America Act.)」を早急に可決させ、半導体の国外委託の依存度を減らす必要があると説いた。
「米国は台湾から最先端のチップの70%を購入し、いくつかは軍事装備に与えられている。ジャベリン・ミサイルシステムには250個使用されている。これらを台湾からすべて購入するのだろうか。これでは安心できない」とレモンド氏は述べた。
関連記事
オランダ経済大臣が半導体メーカー・ネクスペリア接収の経緯や中国移転計画疑惑について語った。欧州の依存リスクに警鐘。
米紙WSJ調査で、中国AI企業が第三国経由でNVIDIAチップ約2300枚を入手した実態が判明。米規制を迂回した4段階の手順を解説。
G7は中国依存を減らすため、26件の重要鉱物投資と国際連携を推進。カナダ主導で資源供給網強化へ具体策を発表。
トランプ政権は各国に対し、貿易交渉の加速を求めて「最良の提案」を6月4日までに提出するよう要請した。10%の基本関税の猶予期間が7月初旬に終了するのを前に、合意形成を急ぐ動きとみられる。
韓国統計局が30日発表した10月の鉱工業生産指数は、季節調整済みで前月比3.5%低下した。半導体の生産減を背景に、昨年12月以来最大の落ち込みとなった。