7月11日、ブリンケン米国務長官は、南シナ海でフィリピン軍が攻撃を受けた場合、フィリピンを防衛すると表明した。中国に対し、国際法を守り、南シナ海で「挑発的行為」をやめるよう促した。写真はバンコクで10日、代表撮影(2022年 ロイター)

米国務長官、中国に南シナ海での「挑発的行為」中止を要請

[12日 ロイター] – ブリンケン米国務長官は11日、南シナ海でフィリピン軍が攻撃を受けた場合、フィリピンを防衛すると表明した。中国に対し、国際法を守り、南シナ海で「挑発的行為」をやめるよう促した。

長官は、南シナ海の中国の領有権を否定した国際法廷の判決から6年が経過したことに合わせて声明を発表。

1951年の米国とフィリピンの相互防衛条約に触れ「フィリピン軍が武力攻撃を受けた場合は米国の相互防衛義務が発動されることを再確認する」と表明した。

「中華人民共和国に対し、国際法の下での義務を守り、挑発的行為をやめるよう再度呼びかける」とも述べた。

中国の王毅国務委員兼外相は11日、東南アジア諸国連合(ASEAN)事務局で講演し、東南アジア諸国は大国に「チェスの駒」として利用されるべきでないとの見解を示した。

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