アメリカ国立樹木園のランドマークでもある議会議事堂の柱。2022年6月5日撮影。(Daniel Slim/AFP)

米ワシントンで建設予定だった「中国庭園」中止に 安保上の懸念で

米国政府は、ワシントンD.C.の国立樹木園(National Arboretum)内に計画していた「中国庭園」の建設を中止したことが分かった。多くの憂慮すべき点が見つかったことが理由だという。CNN23日付が報じた。

建設は中国政府からの提案だった。米国の反スパイ当局が詳細を調査したところ、数々の問題点があった。中でも最も懸念したのは、高さ約21メートルの白い塔の建造だ。ワシントンD.C.の中で最も高い場所の1つに設置されるこの塔は、米連邦議会議事堂からわずか2マイル(約3.2km)しか離れておらず、信号情報の収集に最適な場所となっている。

CNNは複数の情報筋の話として、「中国側はこの白い塔の建設資材を輸送する際、米税関当局が検査することができない外交用の封印袋を利用しようとした」と報じた。

▶ 続きを読む
関連記事
ブルームバーグ16日付は、中国当局が通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)を利用して、外国の電気通信網を攻撃し、各国の国家安全保障に脅威を与えているとの調査報道を掲載した。
英情報局保安部(MI5)のケン・マッカラム(Ken McCallum)長官はこのほど、「中ロのスパイは首相の顧問や国会議員を標的にしている」と警鐘を鳴らした。
カナダ連邦裁判所は1月、中国国務院僑務弁公室の元幹部と妻の移民申請を却下した移民局の判断は合法だとする判決を下した。連邦裁判所は、僑務弁公室が「カナダの利益に反する」諜報活動に携わっていると判断した。
米上院共和党議員らは24日、中国共産党政権による米国へのスパイ活動が国家安全保障にもたらす脅威について再認識し […]
カナダ政府は14日、同国の重要産業や通信システムをサイバー攻撃などから保護する法案を発表した。先月、カナダは第 […]