「羅生門」を利用する中共の姑息さ(続編)【現代中国キーワード】
【羅生門(再)】
前回の「芥川の羅生門を利用する中共の姑息さ」について、筆者の考察が十分でなかったため補足させていただきたい。読者各位には誠に恐縮ではあるが、前回の続きとしてお読みいただければ幸いである。
ここで芥川龍之介の小説『羅生門』を紹介する紙幅はないが、主人公の「下人」と死人の髪を抜く「老婆」との会話のなかに、次第に追い詰められていく人間のエゴイズムが見事に描かれていることは言うまでもない。
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