英、ロシアに追加制裁 戦場で使用の全品目を輸出禁止に
[ロンドン 24日 ロイター] – 英国はロシアによるウクライナ侵攻から1年を迎えた24日、対ロ追加制裁を発表した。ロシアが戦場で使用した全品目の輸出を禁止するほか、鉄鋼製品などの輸入も停止する。
英国は、この1年間にロシアの当局者や企業に対し、資産凍結などの制裁を科してきた。今回新たに対象になったのは92の個人・団体で、ロシア産天然ガスをドイツに運ぶパイプライン「ノルドストリーム2」の事業会社トップ、マティアス・ワーニヒ氏らプーチン大統領に近い人物が含まれた。
クレバリー外相は声明で「プーチンの主要産業を運営するエリートに制裁を科し、ロシアが戦場で使用したあらゆる品目の輸出を禁止することにコミットする」と述べた。
ロシアの国営原子力企業・ロスアトムや防衛関連企業、銀行の幹部なども制裁対象に追加された。
第3国で加工された鉄鋼製品など140品目の輸入も禁止する。
バデノック民間企業・貿易相は「貿易制裁は機能している。ロシアから英国へのモノの輸入は侵攻前から99%減少し、ロシアへの輸出は80%近く減少した」と述べた。
関連記事
スペイン東部を中心に10月末に発生した集中豪雨で、1日までに200人以上の死亡が確認された
欧州連合(EU)は29日、31日から中国製EVに45%の関税を導入すると発表した。中国からの安価なEVによる市場の不均衡を是正することを目的としている。
NATOのルッテ事務総長は28日、ロシアに派兵された北朝鮮軍部隊がロシア・クルスク地域に配備されたことを確認したと明らかにした。米国防総省は、北朝鮮が戦闘に加わった場合、米国はウクライナによる米兵器の使用に新たな制限を課さないと発表した。
リトアニア議会選挙で第1党となった中道左派、社会民主党のブリンケビチュウテ党首は28日、防衛費を少なくとも国内総生産(GDP)比3.5%に引き上げることを目指すと表明した。
スターマー首相は中共に対抗し、インド太平洋地域の軍事・経済的存在感を高める計画を発表。英国は地域の島国と連携し、太平洋商業俱楽部の設立やHMSプリンス・オブ・ウェールズ航空母艦の派遣を含む多数の新戦略を進行中である。