ゼレンスキー氏 トランプ氏と会談 パトリオット迎撃ミサイルの生産許可を協議

2026/07/29 更新: 2026/07/29

トランプ米大統領は28日午前、ホワイトハウスで、訪米したウクライナのゼレンスキー大統領と会談した。ウクライナは、ロシアによるミサイル攻撃を防ぐため、防空能力の強化に向けて米国からさらなる支援を得たい考えだ。

会談を前に、ゼレンスキー氏は交流サイトXに「われわれの最優先課題は弾道ミサイル防衛と米国との戦略的協力だ。和平プロセスをさらに前進させる必要がある」と投稿した。

非公開会談の終了後、ゼレンスキー氏は再び投稿し、トランプ大統領と大統領執務室で有意義な会談を行ったと述べた。

ゼレンスキー氏は「トランプ大統領と私は、パトリオット迎撃ミサイルの生産許可や、役立つ可能性のあるほかのいくつかの案について協議した。外交についても話し合った。外交プロセスを再び活性化させることが極めて重要だ。両国のチームが今後の連絡の詳細を調整する」と記した。

さらに「ウクライナ国民の命を守り、和平を促進するために、われわれが共に行っているあらゆる努力に感謝する」と付け加えた。

ホワイトハウスのレビット報道官はその後、トランプ大統領が大統領執務室でゼレンスキー大統領およびイスラエルのネタニヤフ首相と会談したと投稿した。

レビット氏は「二つの会談はいずれも前向きな進展を遂げ、実りあるものとなった」と記した。

ゼレンスキー氏は今回の訪米中、故リンゼー・グラム共和党上院議員の追悼式にも出席する見通しだ。グラム氏は米議会におけるウクライナの強固な支持者だった。

ゼレンスキー氏は、ロシアによるミサイル攻撃が頻度を増す中、ウクライナの都市を守るため、米国製の防空ミサイルシステム「パトリオット」の追加供与を求めている。トランプ氏は今月初め、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議でゼレンスキー氏と会談した際、米国がウクライナによるパトリオット・ミサイルの生産を認めると述べ、ウクライナについて「非常によくやっている」と称賛した。ただ、ミサイルの生産には実現まで時間がかかり、ミサイル不足を直ちに緩和することはできない。

NATO首脳会議中の二国間会談は、両首脳の関係が大きく変化したことを示すものとなった。両氏は2025年、ホワイトハウスの大統領執務室で報道陣を前に激しく口論しており、その際、トランプ氏はゼレンスキー氏に対し、ウクライナの指導者には戦争で「勝算が全くない」と述べていた。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが7月27日、米政府当局者の話として報じたところによると、トランプ氏はゼレンスキー氏に対する好感を強め、ロシア・ウクライナ戦争でウクライナが示した粘り強さについて、新たな楽観的な見方を示している。

報道によると、トランプ氏は当初、ロシア軍がウクライナを圧倒すると考えていたが、現在ではロシアのプーチン大統領に対する見方が「変化している」という。

トランプ氏はプーチン氏に対し、この戦争を終結させたいとの意向を伝え、双方に多数の死傷者が出ていると指摘した。

最近、ウクライナは戦況で優位に立ち、無人機をロシア領内の奥深くまで飛ばして製油所を攻撃し、ロシアで広範な燃料不足を引き起こした。また、ロシアの電子商取引大手ワイルドベリーズ(Wildberries)の倉庫に対する攻撃により、数千の小規模企業が在庫を失った。

ウクライナ東部および南部の前線後方に対する中距離空爆も、ロシア軍の補給線を混乱させた。

ブルームバーグは事情に詳しい関係者の話として、トランプ氏とゼレンスキー氏が会談で、ロシアに対する制裁圧力をさらに強めることについて協議した可能性が高いと報じた。この関係者は機密性の高い問題について話していることを理由に、匿名を求めた。

今回の会談は、米議会が早ければ今週にも、ロシア産石油の購入者に制裁を科す権限をトランプ氏に与える法案について採決する見通しとなっている中で行われた。

ゼレンスキー氏は英国訪問を終えたばかりで、英国のアンディ・バーナム新首相と会談した初の外国首脳となった。バーナム氏は、ロシアによる4年半に及ぶ全面侵攻に抵抗するウクライナへの支援を継続すると約束した。また、ロシアの防空システムを妨害できる新型の「ストーン・クローク」技術をウクライナ側に披露した。

責任編集:林姸

林燕
関連特集: 欧州・ロシア