米国務省は20日発表の人権報告書のなかで臓器狩り問題に言及した(ALASTAIR PIKE/AFP/Getty Images)

米国務省、中国の臓器強制摘出問題を「継続的に注視」 人権報告書でも指摘

米国務省は20日に発表した2022年度の人権報告書のなかで、中国共産党政権による良心の囚人からの強制的な臓器摘出に言及した。国務省担当官は同日の記者会見で、この問題は米国の懸念事項であり、今後も継続的に注視していく考えを示した。

報告書では中国における人権弾圧として、新疆ウイグル自治区でのウイグル人やその他の少数民族への迫害や、「真・善・忍」を重んじる伝統的な気功修煉法「法輪功」の学習者に対する迫害を挙げた。1999年から続く法輪功学習者への弾圧では、中国共産党による恣意的な拘留や強制労働、拷問などにより数多くの犠牲者が確認されている。

中国共産党政権が移植手術のために法輪功学習者などから生きたまま臓器を摘出する「臓器狩り」問題について、中国が「デッド・ドナー・ルール」に違反していると指摘した。「デッド・ドナー・ルール」は臓器移植における法的・倫理的規則であり、臓器を得るためにドナーが殺されてはならないことを要求するものだ。

この指摘の論拠に、国務省は昨年4月に医学雑誌『アメリカ移植ジャーナル』に掲載された査読済み論文を引用した。それによれば、中国語で発表された臓器移植に関連する論文2,838本を分析した結果、うち71本の論文では、医師が正当な脳死判定を行う前にドナーが臓器を摘出され、死亡するに至ったことが立証できる。すなわち、臓器移植が原因で、ドナーが死亡したこととなる。

論文の共著者で、イスラエル移植協会の会長を務めるジェイコブ・ラヴィー氏は昨年エポックタイムズの取材に対し、研究結果からは中国の医師が臓器強制摘出に従事していることが証明されたと語った。「彼らは、死亡したと宣言されていない人々から臓器を調達した。つまり、彼らは死刑執行人になったのだ」。

人権・民主主義担当の国務次官補代理エリン・バークレー氏は記者会見で、臓器狩り問題に関する連邦議会での法制度立案の動きについて認識していると述べた。エポックタイムズの質問に対し、「幅広い人権の課題としてその問題に継続的に注視していく」と答えた。

中国共産党の臓器狩りは2006年、事情を知る内部告発者がエポックタイムズに接触することで初めて明らかになった。医療行為を隠れ蓑とする犯罪行為は先進諸国で糾弾され、米国議会では臓器狩り禁止法案が提出された。

調査ジャーナリストのイーサン・ガットマン氏は3月6日の取材で、中国の移植産業は「法輪功学習者を用いて技術を学び、臓器収奪に最適な年齢などを把握した」と指摘。臓器狩りは中国の体制的な問題であり、中国共産党が長きにわたって「臓器狩りで暴利を貪ってきた」と強調した。日本は直接的に中国の影響を受ける最前線に位置しており、医療機関のでカップリングや法整備など、行動を起こすべきだと述べた。

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