欧州連合(EU)欧州委員会は24日、中国の医療機器の公共調達に関する調査を開始した

台湾重鎮政治家、仏大統領の発言に「当惑」表明

[台北 12日 ロイター] – 台湾立法院(国会)の游錫コン院長(議長)は11日夜のフェイスブック投稿で、台湾情勢に関するマクロン・フランス大統領の発言は理解に苦しむとの見方を示した。

マクロン氏は最近の訪中に際するインタビューで、「米国のリズムや中国の過剰反応」によって、欧州連合(EU)が台湾を巡る危機に引きずり込まれてはならない、との考えを示した。EUは米国依存を減らし、米中と並ぶ世界の「第3極」になるべきだとも強調した。

游氏は、フランスの憲法にうたわれた「自由、平等、友愛は時代遅れなのか」と投稿。「いったん憲法に盛り込まれた以上、無視してもオーケーなのか。あるいは、先進的な民主主義諸国は、他の国々の人々の命と死を無視するのか」と訴え、マクロン大統領の行動に「当惑している」と記した。

台湾外務省は11日、マクロン氏の発言を重大視しない姿勢を強調。外務省報道官は記者団に対し、「フランスが何度も、さまざまな国際的舞台で台湾海峡の平和と安定に懸念を表明してくれたことに外務省は感謝を表明する」と述べ、今回の発言はフランスの従来の姿勢と一貫しているとの認識を示した。

中国は8日から台湾周辺で軍事演習を始めている。

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