【独占分析】日本のインド太平洋特遣隊が「バリカタン」演習に参加 複数国への輪番駐留の可能性も

2026/04/01 更新: 2026/04/01

インド太平洋地域の安全保障情勢が急速に変化する中、国策研究院の郭育仁副院長は3月30日、番組「新聞大破解(ニュース・デコード)」のインタビューに応じた。郭氏は、日本が今年4月に実施される日米比豪(SQUAD)4カ国による共同軍事演習「バリカタン(タガログ語で『肩を並べて』)」に、初めて地上戦闘部隊として参加することを指摘。さらに、この部隊は日本政府が新設した「インド太平洋特遣隊(タスクフォース)」であると明かし、演習終了後も即座に撤退せず、米軍のモデルにならってアジア各国を短期間で巡る「輪番駐留」を行う可能性を推測した。

フィリピンは第一列島線の弱点、米国は「準同盟」で補強

郭氏の分析によると、米国が主導する第一列島線の同盟体系において、フィリピンは国土面積こそ広いものの、軍事力の脆弱さと財政難という課題を抱えている。「短期間でフィリピンの国防力を育成するのは現実的に困難である」ため、米国は、同盟国同士がスムーズに軍隊を派遣し合える「円滑化協定(reciprocal access agreement, RAA)」を重視している。これを柱として、正式な同盟条約がなくとも実質的に同盟に近い協力ができる「準同盟」という枠組みを広めようとしている。その狙いは、フィリピンや南シナ海の海上ルートを守る能力を、一気に高めることにある。

郭氏は、米国同盟国間の協力拡大を加速させているのは中国共産党(中共)であると指摘した。中共がバシー海峡や南シナ海でフィリピンに圧力をかけ続けることは、台湾の国家安全保障にとっても重要な意味を持つ。バシー海峡は中共が台湾封鎖を企図する際の要衝だからだ。「作用があれば反作用がある。中共のフィリピンへの圧力が強まれば、米国や他の同盟国の反撃も同様に強まる」。日比RAAを核とし、多国間でRAAを締結して同盟または準同盟の基盤を拡散させることは、もはや必然の流れとなっている。

インド太平洋特遣隊が「バリカタン」へ?  第二次大戦後初の海外駐留地上部隊か

米比演習「バリカタン」の規模は拡大を続けている。郭氏の観察によれば、昨年、日本の海上自衛隊が初めて実際の参加者として加わった。オーストラリア、英国、フランスも兵力を派遣し、計20カ国がオブザーバーを送っている。

今年の演習は日米比豪の4カ国が参加するが、郭氏はこれが新たな歴史を作ると述べる。日本から初めて地上戦闘部隊がフィリピンの地に降り立ち、演習に参加するからだ。郭氏は、この部隊が日本政府の設立した「インド太平洋特遣隊」であると推測・暴露した。

「私の推測では、演習終了後も日本のインド太平洋特遣隊はすぐに撤退しないだろう。徐々にアジア各国を回って駐留するようになるはずだ」。

郭氏は、この特遣隊の設立目的は、自衛隊がインド太平洋地域の各国に短期間ずつ交代で滞在できるようにすることにあり、その性質は米軍の配備モデルに近いと説明した。もしこれが実現すれば、第二次世界大戦後の日本史上、初めて日本の地上戦闘部隊が国外に駐留することになり、その場所はアジア太平洋諸国に集中すると見られる。

台湾の両翼 北に日米「双矛」の対等同盟、南に「網目状」の多国間準同盟

日本の小泉進次郎防衛大臣は、4月に「太平洋防衛構想室」を設立すると発表した。郭氏によれば、3月にホワイトハウスで行われたトランプ氏と高市早苗氏の会談における重点の一つは「日米同盟の再定義」であった。日本は戦後最大の軍事組織改編を進めており、4月には日本の国家安全保障戦略および防衛戦略の新版草案が発表され、防衛面での多くの変化が目に見える形になるという。

昨年12月5日、ホワイトハウスは国家安全保障戦略を発表し、第一列島線にいかなる侵略も即座に挫折させる軍隊を組織することを強調した。郭氏は、日米同盟がかつての「米国が矛、日本が盾」という非対称なモデルから、「双矛(ダブル・スピア)」という対等な同盟形態へ進化しつつあると形容した。

同時に、台湾の南側に位置する米比同盟では異なる拡散戦略がとられている。米比を核とし、日本、豪州、フランス、英国、カナダ、さらにはNATO加盟国を継続的に取り込み、「グリッド状(網目状)」の多国間安全保障枠組みを形成している。

高市早苗氏は2025年10月に首相に就任する前の同年4月、台湾訪問時に日本、米国、台湾、EU、インド、豪州などの国々が安全保障上の準同盟関係を構築することを呼びかけていた。

郭氏は、「この種の準同盟や準同盟体系に参加する国が増えるほど、戦争の可能性は大幅に低下する」とし、これらすべては東シナ海から台湾海峡、南シナ海に至るまでの中共による長期的な軍事的威嚇を抑止し、急速に悪化する安全保障情勢に対応するための準備であると締めくくった。

劉明
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