台湾総統 対中防衛強化に向けた国防予算の可決を議会に要請

2026/02/13 更新: 2026/02/13

台湾の頼清徳総統は2月11日、400億ドルの特別国防予算案を可決するよう議会に要請した。また、同国の国防部長(国防相)は、予算の遅れが中国に対する台湾の防衛線を決壊させる恐れがあると警告した。

頼氏は2025年11月、中国共産党(中共)政権からの軍事的脅威に対抗するため、この特別予算を発表した。2025年12月17日には、米国が台湾に対し、過去最大規模となる111億ドルの武器売却案を承認している。

一方、台湾の野党側は、米国の武器購入費用を一部に限定した、より低予算の独自案を提示している。

最大野党の国民党は、法案を徹底的に精査する必要があると主張。国防支出自体は支持するものの、「白紙委任状」に署名するつもりはないと述べた。

これに対し頼氏は、野党が検討できるよう政府から詳細な計画を提供するとし、議員らに無条件での予算案可決を求めているわけではないと説明した。

頼氏は総統府で記者団に対し、「しかし、国家の安全、主権、そして我々の生存に密接に関わる国防は、我々が団結し、対外的に共同戦線を張るべき領域である」と語った。

「中国の脅威はますます深刻化している。台湾の国防予算は円滑に成立しなければならない。これは台湾の決意を示すものであり、台湾が国際社会の一員としての責任を果たしていることを示すものでもある」

中国当局は、民主的で自立した国家である台湾を自国領土とみなしており、武力による制圧も排除していない。台北(台湾当局)は、中国側の領有権の主張を拒否している。

2月11日、頼氏と同席した記者会見で、顧立雄国防部長は、台湾が購入すべき武器について米国と協議を重ねてきたと述べた。

台湾のウェリントン・クー国防相(左)は、2024年8月26日、台湾の屏東県梵山訓練場で行われた実弾射撃訓練中に部隊を視察した(Sam Yeh/AFP via Getty Images)

顧氏は、日本、台湾、フィリピンを結ぶ主要な列島線に触れ、「インド太平洋、特に第一列島線沿いの国々の中で、台湾は唯一無二の、極めて重要で、ある種宿命的な役割を担っている」と指摘。「台湾がインド太平洋における集団的抑止力の欠陥(割れ目)になることは望まない」と強調した。

米国は台湾を公式には国家として承認していないが、ワシントン(米国政府)は台北にとって最も重要な同盟相手であり、最大の武器供給国である。

トランプ米大統領は最近、中共党首の習近平と電話会談を行い、その中で台湾問題についても議論したと明かした。

トランプ氏は習との関係を「極めて良好」と表現し、「その関係を維持することがいかに重要であるか、我々は互いに認識している」と述べた。

中国外務部のウェブサイトに掲載された2月4日の会談内容によると、習は台湾に対する領有権の主張を改めて強調し、米国は台北への武器売却問題を「慎重に」扱うべきだと述べたという。

中国当局は、米国の対台武器売却が「一つの中国」原則に違反するとして日常的に非難している。一方、ワシントンは、こうした売却は米国の法律および政策と整合しているとの立場を長年維持している。

米国の台湾への関与

トランプ氏と習の会談を受け、頼氏は台北とワシントンの強固な関係を再確認した。

頼氏は2月5日、記者団に対し「台湾と米国の関係は岩盤のように強固であり、すべての協力プロジェクトは中断することなく継続される」と語った。

米国務省の報道官は2月8日、大紀元(エポックタイムズ)に対し、現政権の台湾への関与に変わりはないと述べ、中国当局に台湾への圧力を止めるよう促した。

同報道官は「現政権は、40年以上にわたって継続してきた米国の揺るぎない台湾への関与が今後も続くことを極めて明確にしている」とし、「我々は北京に対し、台湾への軍事的、外交的、経済的な圧力を停止し、代わりに台湾との有意義な対話を行うよう求める」と述べた。

英国を拠点に、国内の幅広いニュースを報道する
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