栗は気と血の流れを回復させ、肝臓の気を養う二大栄養源なので、春先に起こしやすい、怒り、鼻血、不眠、めまい、咳、喘息、喉の痛みなどの症状が緩和されます。(shige hattori / PIXTA)

腎臓の実である栗は、腎臓と脾臓を強化し、万病を予防します

中医学では、腎臓と脾臓は生命の根本的な守護神とされています。 腎臓は先天の土台であり、脾臓は後天的な土台です。この2つの要素が健康であれば、あらゆる病気を回避できます。健康管理や治療においても、最も重要なポイントです。栗は腎臓と脾臓を守ることができるのです。

唐の時代の神医である孫思邈は、栗を「腎臓の果実で、腎臓病のために食べるべきもの」としていました。李時珍は『本草綱目』の中で、「腎不全や、腰や足が弱いのを治すには、生の栗を袋に入れて干し、毎回十数個食べ、その後に豚の腎臓粥を食べれば、長い間丈夫でいられる」と書いています。漢方では「山ほどの滋養強壮剤より一握りの栗」とよく言われるのはこのためです。

漢方医によると、栗は温かく甘い性質で、脾臓・胃・腎臓の経絡に入り、胃を滋養して脾臓を強め、腎臓を補い、腱を強め、血行をよくし止血します。かつて明の時代の李時珍は「悪寒がして下痢が激しいとき、栗を茹でて20~30個食べれば、すぐに治る」と言いました。これは治療効果を示すものです。

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