ビーツには10のメリットがある ダイエット・血圧低下で脳が若返る(1)

ビーツは、健康を促進する抗酸化剤や植物化学物質が豊富なため、多くの人にスーパーフードと考えられています。それに含まれる酸化防止剤は炎症を減らし、酸化やストレスを防止し、痩せるだけでなく血圧を下げ、脳を若返らせることも可能です。また漢方医に心血管疾患と補血の為の良薬として古くから長期的に使われてきました。

ビーツには、赤、紫、青の果物、野菜にのみ存在する酸化防止剤のアントシアニンが含まれています。良く知られているように、これらの植物色素のフラボノイドは高血圧、心臓病、癌、認知機能障害などの多くの健康問題を予防できます。

ビーツには、アントシアニンという強力な酸化防止剤が含まれています(darksoul72 / PIXTA)

ビーツに多く含まれる天然硝酸塩は、体内で一酸化窒素に変換されます。一酸化窒素は私たちの細胞同士の情報伝達を助ける分子です。分子通信の主な場所は血管内層、すなわち内皮層です。一酸化窒素は血管壁の拡張または弛緩をもたらし、血管を通過する血流量を増加させ、血圧を低下させます。

ビーツの粉末と汁液には豊富な栄養と薬用価値が含まれており、高硝酸塩濃度が高く健康に良いため、サプリメントにもなっています。
研究によると、ビーツは多くの面で私たちの健康を著しく改善する可能性があるとされています。以下はビーツの10の利点です。

ビーツの10の健康上のメリット

1.血圧を下げる

ロンドンのクイーン・メアリー大学(Queen Mary University of London)の研究によると、ビーツの汁を毎日1杯飲むと血圧を著しく下げることができるとされています。高血圧を患っている対象者が毎日250ミリリットルのビーツの汁を飲んだ結果、研究終了時には血圧レベルが正常範囲に下がりました。

『ヒーリング・フード』(Healing Foods)という本によると、新鮮なビーツの汁は1時間以内に血圧を下げることができるそうです。ビーツサプリメントでは6時間かかります。単にビーツの粉末をサラダに加える、特にニンジンと一緒に摂ると健康上のメリットが高まります。

2.持久力を高める

ビーツの粉末をジュースに加えると、運動能力を向上させ、体の持久力を高めるのに役立つことが証明されています。医学雑誌『Nutrients』に掲載された研究によると、ビーツの汁を摂取することで心血管と心肺持久力を改善でき、運動能力を高めることができるとされています。一酸化窒素レベルの増加は血流量、ミトコンドリア生物生成と効率、ガス交換と筋肉収縮を改善できることが証明されました。

2019年に『国際運動栄養と運動代謝』誌に掲載された研究によると、ビーツのジュースを摂ることで持久力を高め、短距離走の速度を高めることが分かりました。

ビーツのもう1つの利点は、血流が増すことで、筋肉の生成を増やし、筋肉を強くして、より際立たせることができることです。

ビーツの粉末をジュースに加えて摂取すると、運動能力や体の持久力を高めるのに役立つことが証明されています(madeleine_steinbach / PIXTA)

3.血糖コントロールして体重減少

人の血糖値が安定していると、体重をコントロールしやすくなります。ビーツ粉末は健康な血糖値の維持に役立ち、健康体重を維持するのに役に立ちます。

身体の酸化やストレス、炎症を起こすと肥満にもつながります。ビーツの抗酸化と抗炎症作用に関する研究によると、ビーツを摂ることは「肥満症を治療する重要な補助手段」となります。

4.脳の機能改善

米ウェイクフォレスト大学(Wake Forest University)の研究によると、ビーツの粉末とビーツの汁は血流量を増やし、適切な循環を促進することで認知症の進行防止に役立つ可能性があるとされています。酸素を豊富に含む血液が安定して脳に流れることは、身体の健康にとって極めて重要なことです。

脳の血流量を増やすほか、ビーツの粉末は脳の認知機能を改善することが証明されています。

(つづく)