6月1日、オーストラリア政府は、人工知能(AI)の規制を計画していることを明らかにした。写真はボスニア・ヘルツェゴビナのゼニツァで3月撮影(2023年 ロイター/Dado Ruvic)

豪、AI規制を計画 ディープフェイクなど禁止も

[シドニー 1日 ロイター] – オーストラリア政府は1日、人工知能(AI)の規制を計画していることを明らかにした。ディープフェイクなど本物に見える虚偽のコンテンツを禁止する可能性もある。

AIを巡っては悪用に対する懸念が浮上しており、非営利団体のセンター・フォー・AI・セーフティー(CAIS)は今週、「AIによる人類滅亡のリスクを軽減することは、パンデミック(世界的大流行)や核戦争など他の社会的規模のリスクと並ぶ世界の優先課題とすべき」とする書簡を公開した。

ヒュージック産業・科学相はABCテレビに「技術が先走りしているのではないかという懸念が地域社会にあることは明らかだ」と発言。政府はリスクを認識し、抑制策を講じるという明確な役割を担っている」と述べた。

同国の国家科学技術会議は1日公表した報告書で、AIで生成したコンテンツを通じて世論に誤解が広まり、議会の審議で悪用される恐れがあると指摘した。

オーストラリアは世界に先駆けてAIを規制した国の一つで、2018年に自主的な倫理フレームワークを発表しているが、ヒュージック氏は著作権・プライバシー・消費者保護関連法に不十分な点があることを認め、AIの急激な発展を踏まえた上で法的枠組みが確実に「目的に合致」するようにしたいと述べた。

また、新法制定に関する意見公募で強い要望があれば、AIの危険性の高い要素を禁止することを検討するとも発言した。

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