外国首脳をも標的に 中共による越境的な妨害行為の深層

2026/03/04 更新: 2026/03/04

オーストラリアのアルバニージー首相は2月24日、首相公邸の爆破をほのめかす中国語の脅迫メールを受け、公邸から緊急非難。メールには「神韻の公演が続行されれば、公邸を爆破する」との脅迫文が記されていたという。警察当局が直ちに安全確認を行い、約3時間後に不審物や異常が発見されなかったため、アルバニージー氏は公邸に戻った。

数週間前には、英国、韓国、デンマークの指導者らにも同様の文面による脅迫が送られていたことが明らかになっている。脅迫は観客や公演会場の管理者にも及び、神韻公演の中止を狙ったものとみられる。

20年にわたり、神韻芸術団は中国共産党(中共)による越境的な圧力行為の対象とされてきた。昨年以降、神韻公演の劇場に対する爆破予告や銃撃を示唆する脅迫が急増。これらの脅迫が中共政権が関与していると強く疑われている。

とりわけ、脅迫メールが外国の首脳を直接の標的とし、公演阻止を図る事態は今年に入ってから確認された新たな事例であり、中共による神韻への越境的な妨害行為が一段とエスカレートしていることを示すものと指摘されている。

外国首脳の生命をも脅迫材料とする今回の行為について、筆者は少なくとも三つの点を浮き彫りにしていると分析する。

第一に、これまで中共が用いてきた妨害手段が効果を上げなかった可能性である。具体的な妨害手段は、在外中国大使館や総領事館を通じ、各国の市政府や文化機関に対し公演中止や会場の貸与拒否を求める書簡を送付する、あるいは劇場側に匿名の脅迫メールや電話を送り、中国市場での商機を失う可能性を示唆するなどの圧力が挙げられる。

第二に、神韻が各国で好評を博している状況から、中共側が手段をエスカレートせざるを得ない状況に追い込まれている。直接的に外国首脳を脅すという行為は、越境的な妨害行為の深刻化を物語る。

第三に、神韻に対する強い警戒感が、理性的な判断を欠いた強硬措置へとつながっているとの見方である。

一方、先月25日夜、神韻はクイーンズランド州のゴールドコースト・アーツセンターで予定通り公演を実施した。地元メディアや観客からは「完璧な芸術の饗宴」と高い評価が寄せられた。

中共による妨害は今回も成功せず、同地での5日間6公演はほぼ満席となり活況を呈した。地元の各界関係者も実際の行動で支持を示し、結果として圧力は逆効果となった形だ。

袁斌
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