神秘なエコーロケーション:視覚障害者が耳で「見る」環境(上)

アメリカ南カリフォルニア州在住、ダニエル・キッシュさんは乳児期に癌で両目を摘出しました。しかし、好奇心が彼を駆り立て、彼は驚くべき能力、エコーロケーション(反響定位)を身につけました。現在57歳の彼は、コウモリのように耳で世界を「見る」ことができます。彼は舌を鳴らし、その反響音から脳内に周囲の世界の地図を構築します。

「私は生まれつきの盲目ではありません。しかし、おそらく生まれた時に視力が大幅に低下していたと思います」とキッシュさんは大紀元時報に語りました。「視網膜の腫瘍のため、私の最初の目は生後7カ月の時に取り除かれ、二つ目は生後13カ月の時に取り除かれました」

彼は、「私は耳と全身、そして脳を使って物事を見る方法を学びました」と述べています。

世界を解釈する

キッシュさんが習得したエコーロケーションの能力は、彼が建物、樹木、人々、交通、そして環境のどんな障害物でもその大きさ、形状、材質を信じられないほど正確に識別できるようにします。「これにより、私は新しい空間に適応するときに安心感が増すだけでなく、新しい空間の形状をより速く想像することができます」と彼は語っています。

▶キッシュさんの写真はこちらから(2005年に撮影)

現在、キッシュさんは発達心理学と特殊教育の2つの修士号を持っています。彼は認定されたオリエンテーション(方向認識)とモビリティ(移動)の専門家ですが、彼自身は「感覚ナビゲーション専門家」という肩書きを好んでいます。

彼は視覚障害者、自閉症の人々、そして何らかの困難を抱えた人々を支え、彼自身が世界を理解できているように彼らが世界を理解するのを助けています。

彼はかつて41か国を旅して回り、日常的な目的のために、オレンジ郡北部およびロサンゼルス郡南部のほぼ全域の地図を作成しました。

キッシュさんは、当時2歳6か月だった、初めてエコーロケーションを体験した場面を覚えています。

「その頃、私はすでに周囲の世界を探求していて、好奇心旺盛で、自分で物事をやりたがっていました」と彼は言います。

ある夜、キッシュさんは退屈で眠れず、彼の両親がドアの鍵を閉めていたために、彼の部屋から出られませんでした。しかし、キッシュさんは散歩に出たいと思いました。そして彼は窓から出て、裏庭に行きました。

「私の家の裏庭は金網のフェンスで囲まれていて、私が出す音は簡単にフェンスを通り抜けることができました。フェンスを越えて隣人の庭に入り、周囲に向けて音を出してウロウロし始めました。私はただ探索がしたかったのです」

つまずきながら歩き始めたダニエル・キッシュさんは、最終的に別のフェンスと別の庭を見つけ、探索を続けました。三番目の庭に入ったところで、隣人がこの好奇心旺盛な子供を見つけ、安全に家に送り返しました。

「これはエコーロケーションを使った歩行の一例です」とキッシュさんは言います。「私は2歳半で室内の空間の地図、つまり子供たちが行きたがるようなスペースの地図を描き始めました」「外に出ると、そこはもっと大きなスペースで、 移動するのにもっと助けが必要でした。そして、時間が経つにつれて、これらの空間の地図を徐々に作り上げていきました」

(つづく)