【寄稿】YouTubeはなぜ、ワクチン動画を検閲するのか 長尾敬氏

YouTube。もはや、私たちの日常生活には欠かすことのできない重要インフラの1つとなっています。昭和の時代には何千万円と経費がかかるであろう動画配信を、手軽に、気軽に、いつでも、どこでも実現させてくれるプラットフォーム。ユーチューバーという職業が誕生し、インフルエンサーが世論に大きな影響を与えるとは、誰が予想できたでしょうか。

オールドメディアとは異なり、スポンサーの意思が入らないインターネットでの情報配信は、画期的なツールと考えられてきました。ある意味、これは正しい分析だと思います。オールドメディアは広告収入によって成り立っており、スポンサーにとって都合の良いことばかりを報道することもあれば、逆の場合には報道しないこともあります。ある種のバイアスがかかりながら成長を続けてきたのです。視聴者がそれに気づき始めた頃、スポンサーを必要としないインターネットという情報発信ツールが登場したのです。

人々の期待はオールドメディアからインターネット配信へと移行しています。スポンサーが動画配信者に直接広告料を払うのではなく、動画配信プラットフォームがその間に介在し自動的に広告をつけることによって、比較的バイアスのかからない発信ができると考えられてきました。

▶ 続きを読む
関連記事
『論語』学而篇の「礼の用は和を貴しとなす」を解説。真の「和」とは単に波風を立てないことではなく、違いを認め合い秩序を保つこと。「礼」を通じて多様な人々が共生し、徳を社会に実践する本質に迫ります
中露朝の軍事的連携や対日攻勢が激化する東アジア情勢。崩壊しつつあるインド太平洋戦略と強硬姿勢を強める中国の狙いとは何か。その背景にある中国国内の経済減速と富裕層流出の危機から真相を読み解く
中国共産党(中共)中央テレビのドキュメンタリー『江沢民』は、1999年7月20日前後に起きた出来事が、人々が想 […]
憲法や法律などの制度は、地盤の上に建つ「家」にすぎない。社会を真に支える「地盤」とは一体何なのか。制度の形骸化が進む現代において、私たちが足元の道徳的習慣をいかに築き直すべきかを問いかけるシリーズ最終篇
中国共産党の監視技術が世界へ拡大している。ファーウェイなどが提供するAIカメラや通信網は、各国の「スマートシティー」を監視網に変えるのか