NATO会合、冷戦後初の新防衛計画で合意できず
[ブリュッセル 16日 ロイター] – 北大西洋条約機構(NATO)加盟国の防衛担当閣僚が集まった会合で、冷戦終結後初となる新地域防衛計画の策定を巡って合意できなかった。ブリュッセルでの16日までの2日間にわたる会合で議論したものの、溝が埋まらなかった。
NATOのストルテンベルグ事務総長は閣僚らが計画を検討しており、合意に近付いていると表明した。
ある外交筋はトルコがキプロスなどに関する地理的位置の表現を巡って決定を妨害したと非難した。ただ、7月中旬にビリニュスで開かれるNATO首脳会議までに解決策を見いだすチャンスはまだあるとも言及した。
新地域防衛計画は数千ページに及ぶ機密の軍事計画で、ロシアの攻撃に対してNATOがどのように対応するかを詳述する。
NATOは旧ソ連崩壊後のロシアがもはや脅威ではなく、数十年にわたり大規模な防衛計画をとりまとめる必要性がないとみていただけに、新地域防衛計画を策定することは根本的な転換を意味する。
ロシアの侵攻によってウクライナで激しい戦闘が起きている中、ロシアなどの敵対国との紛争が発生する前に新地域防衛計画を整備しておく必要があると警告している。
米高官はロイターに対して「地域計画は16日に正式に承認されなかったものの、7月にビリニュスで開かれるNATO首脳会議での成果物の一部になると予想している」と語った。
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