40歳を過ぎたら、脳の老化を加速させる9つのことに気をつけよう

私たちの多くは日常生活の中で物忘れを経験しますが、年齢を重ねるにつれて、アルツハイマー病(認知症)ではないかと思わざるを得ない人もいます。

健忘は必ずしも認知症ではありませんが、脳が老化していることを教えてくれます。物忘れは誰にでも起こりうることですが、日常生活や仕事に支障をきたすほど頻繁に起こるのであれば、注意が必要です。物忘れの兆候には以下のようなものがあります。

– 重要な日付や人の名前が思い出せない
– 新しい情報の処理が遅い
– 物事の理解や判断が難しい
– 日常的な単語が思い出せない
– マルチタスク能力の低下

幸いなことに、ほとんどの場合、これは認知症の兆候ではなく、むしろ私たちの健康の他の側面の警告サインです。まず、脳が老化している可能性があり、物忘れは単に記憶力の問題の反映ではなく、記憶力、注意力、知覚力、思考力など、脳の全体的な認知能力に問題があることを示すサインです。

40歳以上の人に物忘れが多い9つの理由

健忘症の原因には、以下のようなものがあります:

1.年齢

物忘れの主な原因は加齢であり、40歳以上の人はこのタイプの物忘れに悩まされやすいのです。一般的に、記憶力は20歳前後が最も良く、25歳前後から低下し始め、年齢を重ねるほど記憶力が悪くなると言われています。しかし、20代や30代でもこの問題を抱えている人は珍しくありません。

2.ライフスタイル

物忘れは生活習慣とも関係しています。睡眠不足は物忘れにつながり、1日平均7時間の睡眠をとらないと記憶障害が起きます。また、記憶を司る脳の海馬にダメージを与える飲酒によっても、記憶力は影響を受けます。記憶力の低下は慢性アルコール中毒患者によく見られる症状です。

更に、食生活の乱れも記憶力に影響を与えます。高コレステロール、高脂肪のジャンクフード、加工食品は脳の記憶にダメージを与えます。食品に含まれるビタミンB12の不足もブレインフォグの原因になります。

アルコールは記憶を司る脳の海馬にダメージを与えます(kai / PIXTA)

3.精神的ストレス

慢性的なストレスや緊張は脳細胞を徐々に疲労させ、新しい記憶の生成や過去の記憶の抽出を妨げます。更に、感情に影響を与えるようなトラウマ的な出来事は、記憶力、集中力、情報を判断する脳の能力を損なう可能性があります。

4.電子製品とネットワークへの依存

コンピューターや携帯電話は私たちに多くの利便性をもたらしましたが、それらに過度に依存するあまり、多くの記憶喪失を招いています。人々はもはや頭を使う必要がなく、情報を記録し保存するためにコンピューターや携帯電話に頼っています。その結果、記憶力を含め、脳の機能の一部が弱まっています。

5.電子タバコの喫煙

電子タバコの喫煙も記憶力に影響を与える可能性があります。現在では、大人でも若者でも、定期的に電子タバコを吸う人は、同じ年齢の非喫煙者よりも集中力や記憶力がはるかに劣るという研究結果が出ています。頻繁に電子タバコを吸う人は、頭が混乱し、思考が明瞭でなくなるブレインフォグを経験する可能性が高くなります。

6.神経障害の影響

より深刻な記憶喪失を経験している場合は、他の病気や健康上の問題がないかどうかも考慮する必要があります。まず思い浮かぶのは、アルツハイマー病やパーキンソン症候群などの変性神経疾患の存在です。さらに、脳腫瘍、脳の虚血性病変、脳の感染症、エリテマトーデスなどの自己免疫疾患の存在も考慮すべきです。

7.肝臓と腎臓の病気

腎臓病は血液細胞に異常をきたすため、認知症の原因にもなります。漢方医学では「腎臓は骨髄と脳髄を含む髄を司る」と考えています。腎臓は身体の陰陽の中心であり、「天性の精髄」すなわち生命の精髄です。腎臓の陰は全身の陰液の基礎であり、臓器や組織に潤いを与え、栄養を与えます。腎臓欠乏症と腎臓の本質が不足すると、集中力と記憶力も低下します。また、肝臓病の人は肝性脳症を起こし、記憶障害や視力障害を起こすこともあります。

8.妊娠

妊娠中の人も、記憶力が低下しやすいと感じることがあります。

9.薬の影響

もうひとつ、優先して考えなければならない要素、それは薬です。以前にはなかった症状が出たとき、まず考えるべきは、それが薬のせいではないかということです。薬が新たな問題の原因であることはよくあります。多くの抗うつ薬、胃腸薬、抗コリン薬、鎮痙薬、風邪薬、インフルエンザ薬、抗アレルギー薬はすべて記憶障害を引き起こす可能性があります。

また、がんの化学療法を受けたことで、「化学療法脳」になった人もいます。化学療法脳とは、化学療法後に記憶力が低下することを意味します。

抗うつ薬には記憶障害を含む多くの副作用がある(mits / PIXTA)

認知症の徴候と症状

では、本当の認知症の兆候とはどのようなものなのでしょうか。以下はその主なものです。

第一は、最近の記憶の喪失が著しく、徐々に悪化することで、患者が人を認識できなくなる段階があります。認知症患者はよく知っている人を認識したり、しなかったりします。

第二に、患者は夕方や夕暮れ時に混乱を感じやすくなります。

第三に、妄想的になることがあります。たとえば、誰かがお金を盗むのではないか、誰かが自分に危害を加えようとしているのではないかと心配することがあります。

第四に、認知症患者の行動は非常に不合理で幼稚になります。

65歳以上の人が、これらの症状を徐々に、しかも深刻さを増しながら発症した場合、その人は認知症に罹患する可能性が高いです。

物忘れを改善する5つの方法

1.十分な睡眠をとりましょう。睡眠は最良の薬であり、規則正しい睡眠習慣が必要です。 適切な時間に質の良い睡眠をとることが大切です。

2.脳を活性化させましょう。脳は使えば使うほど良くなるので、ブリッジをするなどして活発に保つ必要があります

3.定期的に運動し、健康的な食事をしましょう。また、頭部には脳と関係のあるツボが多く、指圧や頭皮をとかすことも脳の健康に、効果的です。

4.楽しくリラックスして過ごしましょう。中国医学では、人は気と血の流れやバランスを保つ必要があると考えます。穏やかで、楽しく、リラックスした気分でいると、気血の流れがよくなり、脳に栄養が行き渡ります。

5.最も重要なことは、信じる力です。信念があれば、人生のどん底にいるときでも、幸せで穏やかな心を保つことができます。