心臓、肝臓、腎臓を保護　この天然飲料の驚くべき特性とは

水の代わりにおいしくて健康的なものを探しているなら、ココナッツウォーターは優れた選択肢のひとつです。まろやかな甘みを持つココナッツウォーターには、優れた水分補給と若返り効果があるほか、心臓、肝臓、腎臓の栄養補給効果もあり、飲んだ後は心身ともに良い気分になります。

インドでは、ココナッツの木は一般的にカルパブリクシャとして知られており、これは「すべてを与える木」という意味です。ココナッツオイル、ココナッツミルク、ココナッツバター、ココナッツウォーターなどのココナッツ製品は、抗菌作用、抗ウイルス作用、抗寄生虫作用、抗酸化作用、肝保護作用、免疫賦活作用などの栄養・薬効があるため、何千年もの間、使用されてきました。

ココナッツウォーターとは、青く熟していないココナッツに含まれる液体の事で、熟したココナッツの果肉から作られるココナッツミルクとは違います。ココナッツウォーターを構成するほとんど無菌の液体は、液体胚乳と呼ばれることもあり、94％が水分で、優れた水分補給特性を持つと言われています。

緊急時には、ココナッツウォーターは静脈内補水にも使用できます。爽やかで栄養価の高い飲み物をお探しなら、自然から生まれた清涼飲料水、ココナッツウォーターはとてもお勧めです。

希少な天然栄養ドリンク

ココナッツウォーターには、細胞機能、酵素活性化、骨形成、遺伝子発現、アミノ酸、脂質、炭水化物の代謝に不可欠な無機イオンが含まれており、ココナッツウォーターのイオン含有量は、発汗によって体内から失われるナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどの電解質を効果的に補うことができます。

「Journal of Physiological Anthropology and Applied Human Science」（生理人類学・応用人間科学雑誌）に掲載された論文で、研究者たちは、ココナッツウォーターには電解質が含まれているため、「新鮮で若いココナッツウォーターは、エネルギーを回復させる天然の飲料であり、運動後の全身への水分補給に使用できる」と語っています。

またココナッツウォーターは、ビタミンB1、B2、B3、B5、B6、B7、B9や葉酸を含むビタミンB群の優れた供給源でもあります。

強力な抗酸化物質であるビタミンCもココナッツウォーターに含まれており、酸化ストレスを軽減する働きがあり、ラットの研究では、ココナッツウォーターが高血圧の予防と回復に役立ちました。おそらく過酸化脂質の抑制、インスリン感受性の改善、動物の抗酸化状態の向上によるものです。

ココナッツウォーターの心臓保護作用

ココナッツウォーターには、心臓保護作用のあるカリウムなどのミネラルイオンが豊富に含まれています。動物実験では、ココナッツウォーターが心臓発作からラットを守りました。それはおそらく、カリウム、カルシウム、マグネシウム、L-アルギニンの含有量によるものです。

L-アルギニンはアミノ酸の一種で、体内で一酸化窒素（NO）に変換されます。一酸化窒素は血管を拡張し、血流を改善することで血圧を下げる効果があり、高血圧の成人28人を対象とした研究によると、ココナッツウォーターを摂取した人の71％が収縮期血圧の平均値を、29％が拡張期血圧の平均値を有意に低下させました。

ココナッツ・ウォーターに豊富に含まれるL-アルギニンは、抗糖尿病作用や抗血栓作用、あるいは血液凝固を抑制する作用にも関与している可能性があります。ココナッツウォーターは糖尿病ラットの高血糖と酸化ストレスを有意に減少させることが判明しました。

さらに、ココナッツウォーターには目の酸化ストレスを軽減する作用があるため、糖尿病に伴う白内障の発症から目の水晶体を保護する可能性もあります。ココナッツウォーターはラットの血中脂質レベルを下げる効果があります。

腎臓、肝臓、脳に良い

腎臓結石を患っている人は、ココナッツウォーターを飲むことをお勧めします。ココナッツウォーターが尿中のクエン酸塩、カリウム、塩化物の排泄を増加させることが研究で示されており、腎臓結石の形成を予防する可能性が示唆されています。

肝臓の健康という点でも、ココナッツウォーターは肝臓を保護する可能性があると考えられています。マウスを使った研究では、ココナッツウォーター・ビネガーは抗酸化活性を回復させ、炎症を抑制し、アセトアミノフェン誘発性の肝臓障害を軽減することがわかりました。

「Asian Pacific Journal of Tropical Medicine」（アジア太平洋熱帯医学雑誌）に掲載された論文では、研究者たちはさらにココナッツウォーターの「解毒作用」を強調し、毒素を排出し、薬物誘発性の過剰毒性を改善する能力に言及しています。

ココナッツウォーターに含まれる最も重要な植物化合物群はサイトカイニンであり、抗老化、抗ガン、抗血栓作用を持つ植物ホルモンです。サイトカイニンの一種であるトランスゼアチンは、アルツハイマー病の発症率を下げるなど、脳の健康増進に大きな効果があることが示されています。

この化合物は、アルツハイマー病の発症に関与する可能性のあるタンパク質であるアミロイドの形成を防ぎます。 動物を使った研究では、ココナッツウォーターがアルツハイマー病の病理学的変化を防ぐ可能性も示されています。