ココナッツオイルは熟成したココナッツの果肉から作り出した油脂で、成分は中鎖脂肪酸(体脂肪になりにくい)とラウリン酸(抗菌作用)、飽和脂肪酸(酸化しにくい)の3つである。中鎖脂肪酸は小腸粘膜に直接吸収され、脂肪の蓄積を抑制します。体内に入るとすばやく燃焼されエネルギーに変わり、さらに体内の脂肪も一緒に燃焼してくれることから、肥満または代謝症候群の患者にも勧められる食用油である。
中鎖脂肪酸は脂肪の蓄積を抑制
ノルウェーの研究者Hostmark A. T.らは、10%のココナッツオイルと10%のサンフラワーオイルをそれぞれのマウスに与える試験を行った。ココナッツオイルは超低密度リポタンパク質(VLDL、肝臓で合成した脂肪を脂肪組織へ運ぶ役割)を低下させる効果があることを発見。
一方、スペインの研究者Rodriguez-vico Fらが行った試験では、ココナッツオイル入りの餌を与えたヒヨコの血漿中の高密度リポタンパク質(組織からコレステロールを中心臓器へ運ぶ機能をもつ、動脈硬化の防止の因子)を高めることができるとわかった。これらの試験結果から、中鎖脂肪酸はアミノ酸の使用を促し、人体内のコレステロールの変化に応じてリポタンパク質を結合させることができると分析。
ラウリン酸は抗菌性、抗ウィルス性
ココナッツオイルは血中コレストロールを低下させる作用があるほか、抗菌性や抗ウィルス性も持っています。ラウリン酸は母乳にも含まれています。フィリピンの研究者Cornrado 氏および Dayrit氏はさらに、高含量と底含量のラウリン酸油脂、ココナッツオイルをそれぞれ6カ月間にわたり、15人のエイズ患者に服用させ続けた結果、9人の患者は体内のウィルスレベルが下降したことがわかり、エイズ治療に新たな希望をもたらした。
飽和脂肪酸
ほとんどの植物油は不飽和脂肪酸を多く含み、それは酸化しやすいが、ココナッツオイルは酸化しにくい。
繰り返しての加熱は禁止
ココナッツオイルは他の植物油と同様に繰り返して加熱をすると発がん物質が生じやすくなります。また、ココナッツオイルに対して赤ちゃんがアレルギー反応を示したこともわずかにあります。
ココナッツオイルのメリットはたくさんありますが、過度に食さないように注意。
(翻訳編集・豊山)
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