台湾を訪問中の自民党の麻生太郎副総裁は8日、台北市内で講演し、台湾海峡を含むこの地域で戦争を起こさせないためには抑止力が必要だと語った。写真は、2020年9月16日に官邸で会見する麻生氏。(2023年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

台湾海峡の安定、抑止力を使う意思知らせる必要=麻生自民副総裁

[台北/東京 8日 ロイター] – 台湾を訪問中の自民党の麻生太郎副総裁は8日、台北市内で講演し、台湾海峡を含むこの地域で戦争を起こさせないためには抑止力が必要であり、日米や台湾には覚悟が求められると語った。

麻生氏は「抑止力とは保有するのみでなく、いざとなったときに使う国民的合意があることを相手に知らせること」とも説明。

「今ほど日本、台湾、米国などの有志国に強い抑止力を機能させる覚悟が求められている時代はない」とも述べた。

日本の毅然とした態度は岸田政権のみならず今後変わらない、とも述べた。

日本や台湾を取り巻く環境は「平時から非常時に変わりつつある」と表現。昨年8月に当時のペロシ米下院議長が訪台した際、中国が台湾周辺で軍事演習を強行し、日本の排他的経済水域(EEZ)内を含む周辺海域に弾道ミサイルを撃ったと指摘した。

(竹本能文)

関連記事
5月5日に行われたパナマ大統領選で、ホセ・ラウル・ムリーノ・ロビラ(José Raúl Mulino Rovira)氏はサプライズ当選を果たしたが、これはバイデン政権に影響を与える可能性がある。 バイデンの綱領には、移民がアメリカ南部国境に侵入するのを防ぐためのダリエン地峡(2つの陸塊をつなぎ、水域に挟まれて細長い形状をした陸地)の閉鎖が含まれている。
垂秀夫前駐中国大使は9日、長年に渡って日台間の友好関係を推進してきた実績から、台湾の蔡英文総統より勲章を授与された。垂氏は自身と台湾との深い縁に言及し、今後も日台関係の強化に尽力していく考えを示した。
中華民国の新政権就任式に向け、台湾日本関係協会の陳志任副秘書長は7日、外交部の定例記者会見で、20日に行われる頼清徳次期総統の就任式に、現時点では各党・会派から37名の日本国会議員が37人が出席する予定だと発表した。過去最多の人数について「日本側は新政権をとても重視している」と歓迎の意を示した。
中国共産党の統治に反感を抱く中国人が続々と東京に集っている。識者らは、辛亥革命時に日本人が孫文らを支援した歴史を想起し、「義を見てせざるは勇なきなり」の精神で中国人と付き合うべきだと指摘した。
亜細亜大学の范雲濤教授(61歳)=中国籍=が昨年2月に中国へ一時帰国した後、行方不明になっている。政府に対してもっと積極的な対応を求める声が高まってる。松原仁氏は24日の衆院外務委員会で、上川陽子外相に対し、范雲濤教授の失踪について外務省の対応を問いただした。上川外相は、3度質問したにもかかわらず、ノーコメントで答えることを繰り返し、中国に対し口をつぐむ、具体的な対応は公表していなかった。