(Photo by MN Chan/Getty Images)

中国 健康保険料値上げ、適用範囲狭く保険脱退増

 

中国では、社会保険を脱退する国民が増えている。主な理由は、保険料の持続的な上昇や、診療費や薬購入費用のためとして、個人の口座に振り込まれていた保険の給付金額が大幅に減額されたからだ。

中国国家医療保障局が発表した「医療保障事業発展統計速報」によると、2022年に医療保険に加入した人数は前年より1705万人も減少した。国民保険に加入した人数は2517万人減少したのだ。

医療保険料は年々上昇している。一部の人は、自分の保険料だけでなく、両親の保険料も負担しなければならない。

特に農村部の住民にとって、医療保険料の支払いは大きな負担となっている。多くの村の幹部は現在の医療保険の適用範囲が狭すぎると指摘している。入院した場合、保険料負担の割合が低すぎて、保険に加入していても無駄だと思う原因となっている。

今年2月、武漢市など複数の都市は医療保険制度の改革を推進した。定年退職者向けの通院補助は削減され、保険の給付対象となる処方薬の範囲が縮小された。

風邪を引いたら、「以前は保険適用しなければ70、80元(約1400−1500円)かかったが、今は保険適用後でも300-400元(約6000−8000円)かかる」とネットユーザーはコメントした。なんと4.25~5.0倍になっているのだ。

「一部高級幹部らは延命治療を受け、その医療費は1日10万元(約200万円)だ。それが全部保険料適用されているそうだ。それを聞いて、まだ医療保険払う?」と、あるネットユーザーは皮肉っている。

中国共産党(中共)は命令や法律・方針が一貫せず、頻繁に変更される。健康保険脱退は実際に、人々が、中共の真の姿を見抜き、それに対する信頼を失ってきていると、上海の元大学教師顧国平氏が指摘した。

 

関連記事
2024年5月11日、中国四川省成都市で、中国のEV車の屋根上に設置された折りたたみ式テント(ルーフテント)に車主が首を挟まれて死亡する事故が起きた。
2024年5月13日、中国河南省新郷市の休業中の店に「ガス料金が5億元(約107億円)」の請求が届いたことがわかった。
全米の大学キャンパスなどで頻発している活発なパレスチナ支援デモに、中国共産党と関連のある団体が資金提供していることが明らかになった。「2024年米大統領選に向けて不安をあおり、若者を過激化させ、米国を不安定化させることが目的」と分析している。
「特別債は本来、プロジェクトからの収益によって返済されるべきだが、実際には多くの低品質なプロジェクトが含まれており、収益を期待することは難しい。結果として、自己返済は不可能であり、最終的には大きな負債の問題を抱えることになる」
このほど、中国河南省の銀行職員が顧客の預金を横領したことが中国メディアによって報じられた。関連トピックスが中国SNSのトレンド入りすると共に、同様の被害を訴える預金者が続出している。