熊本県に建設中のTSMC半導体工場(PIXTA)

熊本の半導体産業の振興はなぜ成功したのか 明治から続く教育と蓄積

九州経済が好調だ。熊本県に半導体産業が集まり、半導体受託生産の世界最大手TSMC(台湾積体電路製造)が同県に工場を建設中だ。それをもたらしたさまざまな理由の中で、大学と産業の結びつき、その背景にある先を見据えた人への投資が、今の成果をもたらしたと思う。

突然だが、話は明治時代に飛ぶ。

作家で軍医であった森鴎外(1862-1922)は、福岡の小倉に軍医として1899年から1902年まで赴任した。鴎外は「左遷」と嘆きながら、九州で歴史やフランス語を学び、のちの文学活動に役立てる。彼は福岡日日新聞へ1899年(明治32年)に、「我をして九州の富人たらしめば」という寄稿をした。

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