ブリンケン米国務長官は31日の上院歳出委員会公聴会で、パレスチナ自治区ガザでイスラム組織ハマスの実効支配が終了した場合、米国と諸外国がガザの将来について「さまざまな可能性」を検討していると明らかにした(2023年 ロイター/Kevin Lamarque)

米など、ハマス支配終了後のガザ巡り複数の選択肢検討=国務長官

[ワシントン 31日 ロイター] – ブリンケン米国務長官は31日の上院歳出委員会公聴会で、パレスチナ自治区ガザでイスラム組織ハマスの実効支配が終了した場合、米国と諸外国がガザの将来について「さまざまな可能性」を検討していると明らかにした。

同氏は、ハマスがガザを実効支配する現状を続けることはできないが、イスラエルもガザを支配したいとは考えていないと述べた。

将来的には「再生し機能するパレスチナ自治政府」がガザを統治することが理にかなっているが、それが実現できるかは疑問だとした。

自治政府が統治できないなら中東諸国を巻き込んだ一時的な取り決めが可能とし、安全保障と統治の両面を支援する国際機関が関与する可能性もあると語った。

イスラエルがハマスに勝利した場合のガザ統治方法に関する米とイスラエルなど中東諸国の協議について、ブルームバーグはこの日、米軍を含む多国籍軍が駐留する可能性や、ガザを一時的に国連の監視下に置くといった選択肢が検討されていると伝えた。

この報道に対し、ホワイトハウスは、平和維持軍に参加するために米軍をガザに派遣することは検討も議論もされていないと述べた。

関連記事
12月20日、米国務省の外交団がシリアに到着した。バッシャール・アサド政権崩壊後、ワシントン高官がダマスカスを公式訪問するのは初めてとなる。
G7がシリアの政権移行に関する声明を発表。法の支配と人権尊重を柱に、包括的な統治プロセスへの支持を表明。国際社会の期待を示した。
シリア情勢について電話会談。オースティン米国防長官とトルコのヤシャル・ギュレル国防相。
ブリンケン米国務長官は「我々はここ数日の反政府勢力指導者らの発言に注目しているが、彼らがより大きな責任を負うようになるにつれ、我々は彼らの言葉だけでなく行動も評価するだろう」と語った。
シリア政権の崩壊はシリア人にとって「歴史的な好機」であると同時に「危険と不確実性の瞬間」でもあるとバイデン米大統領は述べた。