視力の維持: 老眼、近視、ドライアイを克服するための古代の治療法(下)

(続き)

研究により、黄耆(おうぎ:中国産のマメ科ゲンゲ属、およびイワオウギ属の多年草数種の地下茎から採る生薬の名称。健胃・強壮薬に用い、寝汗止め、下痢止めなどに効があるという)には免疫系を調整し、老化を遅らせ、疲労を和らげ、アレルギーを緩和する効果があることが判明しました。さらに、甘草には肝保護作用と抗菌作用があること、菊花と甘草の抽出物には抗炎症作用と抗酸化作用があることが分かりました。

眼球調節能力を高めるための運動

老眼、または老人性遠視は、目の中の水晶体と、その周りの毛様体筋が加齢とともに老化し、弾力性が弱まるため、網膜に正しく焦点を合わせることができないために起こる屈折異常です。

近視も屈折異常の一つで、遠くのものをはっきりと見ることができず、目の疲れや頭痛の原因になります。近視は小児期から発症する可能性があります。特に現代では、幼少期からモバイル機器を使用したり、長時間画面を注視したり、長時間の読書をすることが、発症の主な原因となっています。

老眼も近視も、眼の調節機能の低下と屈折異常が原因です。現代人は画面や携帯電話を長時間見続け、まばたきをほとんどしません。これにより、目の調節機能が低下し、近視、老眼、ドライアイなどになりやすいです。

目の能力を調整するために、正確には毛様体筋を鍛える簡単な方法がいくつかあります。そのトレーニング方法を簡単にまとめました。

遠景と近景を交互に見る

屋外では、ビルの避雷針のような遠くのものを見て、次に1メートルほど近いものを見て、また遠くを見て、また近くを見るというように、目のピントを遠くと近くに素早く合わせ、目の毛様体筋を素早く収縮・弛緩させる訓練をすると、目の調節能力を強化することができます。

小さいものを大きいものに見る

屋外では、木の枝の先などの非常に小さな物体に目を向けます。木の枝の先端のような非常に小さなものを見て、それをバスケットボールのようにできるだけ大きく見ようとするのです。次に、小麦の穂のてっぺんなど、さらに小さなものに焦点を移し、それも大きく見ようとするのです。このプロセスを繰り返すことで、目は細部に集中し、目の正確さを高めることができます。

(大紀元製図)

 

近視を防ぐために姿勢を正す

姿勢も目に影響を与える重要な要素です。 姿勢が正しくないと、目に負担がかかり、疲れやすくなります。字を書いたり、本を読んだりするときには、次の2点に注意しましょう:

• ペンの握り方

ペンは正しい位置で持つべきで、先端に近づけすぎないようにしましょう。一部の子どもは書き疲れて、ペン先を持つ癖があります。そうすると、視野が狭くなり、無意識に頭を下げて見ることになり、近視になりやすいです。

読書の距離

読書をするときは、一定の距離を保ち、頭を下げないようにしましょう。頭を下げると、目が近すぎて近視になりやすいです。

耳鍼による仮性近視の緩和

耳鍼(じしん)は中医学の治療法の一種です。耳のツボを刺したり、小さな磁気ビーズや米粒をつけたりします。この治療法は、気と血液循環を調整し、さまざまな健康問題を治療することを目的としています。耳には、図のように 「頚三」、「視神経」、「眼肌」 など、目に関連するツボがたくさんあります。

 

仮性近視を改善する耳の3つのツボ(大紀元製図)

仮性近視を改善するために耳鍼を使うことができますが、片目の視力低下には次のような方法があります:

1.目の悪い方の耳を選んでください。

2.その耳に上記の3つのツボを見つけます。

3.この3つのツボにそれぞれ小さな磁石のペレットか米粒を貼り付け、テープで固定します。

4.視力の悪い目をそっと覆って休ませます。

5.選択した側の耳にあるこの3つのツボを30分ほど指で押し、再び目を開けます。視力は徐々に改善します。

両目が近視の場合は、両耳と両目を交互に上記の治療法を使ってみてください。かなりの改善が得られます。

(完)