電波望遠鏡(LOFAR)プロジェクトチームが公開したデータにより、これまでどの望遠鏡でも検出されなかった天体が新たに100万個以上発見されたことが明らかになりました。 このデータは、まだ北半球の空の27%しかスキャンしていません。
「Universe Today」によると、晴れた日の夜に肉眼で見える星は2500〜5000個ほどあるそうです。 望遠鏡を使えば、見える星の数は指数関数的に増えます。
例えば、1995年にハッブル望遠鏡が行った観測では、月の12分の1の大きさしかない空の領域に、それまで観測されていなかった3000個以上の星が発見されました。 つまり、望遠鏡の技術が発達に伴い、宇宙にはまだ人間の目や望遠鏡で検出されたことのない天体が何億、何十億と存在することがわかったのです。
その後、天文観測技術が発達し、ますます遠くの深宇宙を観測できるようになりました。 有名なハッブル望遠鏡のような可視波長を観測できる機器だけでなく、私達は赤外線から電波まで幅広い波長帯を観測できる機器を使用しています。
最近、大型天文観測衛星プロジェクト(LOFAR)が新たに100万個の道の天体を発見したことを発表しました。LOFARはヨーロッパ全土52カ所(うち38カ所はオランダ)に設置された2万台以上のアンテナからなる大規模ネットワークから組織される大型天文無線望遠鏡です。 プロジェクトチームは、この電波観測所ネットワークの局数をまだ拡大しています。
LOFARの観測する天体の多くは、ブラックホール、多数の新星を誕生させている明るい銀河、銀河の合体による激しい変化などのような、宇宙の果てにある高エネルギー天体や宇宙現象です
英国ダラム大学のプレスリリースで「これまでどの望遠鏡でも見られなかった100万個以上の天体と、電波によって新しい天体約400万個を発見しました」と紹介されています。
このデータは、プロジェクト全体の観測目標の27%に過ぎず、2023年5月までに目標の85%を達成する予定です。 今後も多くの新天体を発見し、天文学の新たなブレークスルーを牽引していくことが期待されます。
オランダ電波天文研究所(ASTRON)のティモシー・シムウェル氏は、「今回のデータは、観測対象全体の27%しかカバーしていません。しかし、宇宙の巨大構造の発達、ブラックホールの形成と進化、はるか彼方の宇宙での星の誕生、そして銀河系内の星の周期についての詳細など、天文学の研究に多くのブレークスルーをもたらすと期待しています」と述べました。
(翻訳:中川真悟)
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