3月7日午後、林芳正官房長官(写真)は記者会見で、中国・ロシアの軍事協力の緊密化について、日本と地域の安全保障上の観点から「重大な懸念を持っている」と述べた。写真は昨年12月、都内で撮影(2024年 ロイター/Issei Kato)

中国・ロシアの軍事協力緊密化、重大な懸念=林官房長官

[東京 7日 ロイター] – 林芳正官房長官は7日午後の記者会見で、中国・ロシアの軍事協力の緊密化について、日本と地域の安全保障上の観点から「重大な懸念を持っている」と述べた。その上で「今後の中ロ関係の進展を注意深く見極めていく」とした。

中国の王毅外相は全国人民代表大会(全人代)に合わせて7日に記者会見し、ロシアとの関係について、新たな協力や友好促進に前向きな姿勢を示していた。

一方、米国との関係については王毅外相は「中国に対する誤った認識を持ち続け、約束を実行していないと指摘しなければならない」と強調。「米側は中国を抑圧する新たな方法を打ち出し続けており、一方的な制裁のリストが常に延長されている」と不満を示した。

米中関係について林官房長官は「両国の関係安定は、国際社会にとっても極めて重要であり、同盟国である米国との強固な同盟関係の下でさまざまな協力を進めつつ、中国に対して大国としての責任を果たしていくよう働きかけていきたい」と語った。

Kazuhiko Tamaki

関連記事
垂秀夫前駐中国大使は9日、長年に渡って日台間の友好関係を推進してきた実績から、台湾の蔡英文総統より勲章を授与された。垂氏は自身と台湾との深い縁に言及し、今後も日台関係の強化に尽力していく考えを示した。
中華民国の新政権就任式に向け、台湾日本関係協会の陳志任副秘書長は7日、外交部の定例記者会見で、20日に行われる頼清徳次期総統の就任式に、現時点では各党・会派から37名の日本国会議員が37人が出席する予定だと発表した。過去最多の人数について「日本側は新政権をとても重視している」と歓迎の意を示した。
中国共産党の統治に反感を抱く中国人が続々と東京に集っている。識者らは、辛亥革命時に日本人が孫文らを支援した歴史を想起し、「義を見てせざるは勇なきなり」の精神で中国人と付き合うべきだと指摘した。
亜細亜大学の范雲濤教授(61歳)=中国籍=が昨年2月に中国へ一時帰国した後、行方不明になっている。政府に対してもっと積極的な対応を求める声が高まってる。松原仁氏は24日の衆院外務委員会で、上川陽子外相に対し、范雲濤教授の失踪について外務省の対応を問いただした。上川外相は、3度質問したにもかかわらず、ノーコメントで答えることを繰り返し、中国に対し口をつぐむ、具体的な対応は公表していなかった。
中華民国の次期総統、頼清徳氏は、4月30日台湾を訪問した自由民主党の鈴木貴子青年局長一行との会談した。総統府によると、頼氏は、5月20日に総統に就任した後も、「各方面での協力関係をさらに強化することを期待している」と述べのに対し、鈴木貴子衆院議員は日台関係は今後、「必ずさらに強固になるだろう」と応じた。