2024年3月5日、中共は「両会」を召集し、当局は全国資源を動員して本土科技の突破を加速することを宣布した。この行動は、中共が米国に対して、科学技術の優勢を争う試みであることを示している。(Stephen Shaver/AFP/Getty Images)

中共「全人代」から見える、米中「科学技術対立の激化」 

中国共産党(中共)の国務院総理(首相)である李強氏が3月5日、全国人民代表大会(全人代)で報告したところによると、中共は全国の資源を活用し、人工知能や半導体製造などの分野での突破を試みている。これは米国が半導体などの分野で、中共に対して行っている制裁に対抗するものである。

また同報告には、2024年までに科学研究への支出を10%増やし、3708億元(約515億ドル)にすることで、中国企業の発展を促進する計画が示されている。

李強氏は、この報告のなかで「重要な科学技術基盤の体系的な配置を加速する」「企業の科学技術革新の主体性を強化する」「企業が革新的投資を増やすよう奨励する」と宣言している。

▶ 続きを読む
関連記事
天安門事件を目撃し、中共官製メディアの記者からキリスト教伝道師へ転身した汪勁氏の半生。軍の腐敗や臓器収奪、過酷な監視と弾圧の実態を告発し、現在はカナダで自由を語る元中共官製メディアの記者の証言
中国は、カナダと米国の貿易を巡る亀裂を戦略的に利用して両国間の対立をあおり、北米を分断しようとしていると、アジアおよび米中関係の専門家が指摘している。
米国の関税に対しカナダが報復関税と巨額支援を発表。政府が国民に国産品購入を促す一方、野党は減税による負担軽減を求めるなど、対米対抗と国内経済維持に向けた多角的な動きを報じる
米加貿易交渉の決裂背景にある、メキシコ・カナダを経由した中国製品の「大規模な積み替え貿易(関税逃れ)」の実態を論評。USMCAの優遇措置を悪用する問題点と、北米3か国が直面する現実的な選択肢を解説します
カナダと米国の対立背景にある「経済安全保障」の課題を解説。米市場へのアクセス維持と中国への依存回避という板挟みのなか、CUSMA交渉でカナダが直面する主権と強靭な戦略的バランスの必要性に迫る論評