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また、ジムなどの室内での運動も、自然とは言えません。運動するには、大地を踏んで、天を頭上にして立つことが大切なのです。そうすることで、はじめて人は自然の宇宙の周波数と共振できるからです。
これに対し、屋内のジムでの運動は、気(エネルギー)が皮下を動くだけで内臓や筋骨まで至らないため、屋外で運動するほどの健康効果はありません。
また、1日のうちで運動に適した時間もあります。あたりが暗くなってから、屋外に出て運動することは避けてください。
天地の「陰陽」の交替が完成していないうちは、私たちの人体の陰陽の交替もまだ続いています。とくに、お年寄りは、陰陽の交替が完成した後、つまり暗くなってからは、決して屋外に出て運動しないでください。
このことについて温医師は、次のような具体例を挙げています。
「ある建設会社の社長がいました。彼は健康のため、いつも食事は腹八分で、よく運動していました。しかし、それでも脳卒中になってしまったのです。彼に、運動していた時間を聞くと、そうなった原因が分かりました。まだ暗い午前4時や、夜に出かけて運動していたのです」
温医師は、このような過度な運動をすると「自然に反して、陽の気を全て漏らしてしまう」として、警告しています。
このような天道の運行に背くことのほかに、温医師が健康にマイナスの要因として挙げるのが「人々の自然からの離脱」「自我の喪失」「集合的無意識」などです。
いつの間にか「洗脳されている」人間たち
温医師は、次のように指摘して、注意を促します。
例えば、私たちの生活はもともと良好なのですが、西洋医学の医師がひとたび「血圧が高いと病気になる」と言えば、それを聞いただけで、一生ずっと血圧の薬を飲み続けるのです。
実際のところ、血圧というのは1日のうちで何度も変化するものです。しかし、病院で実施される医療検査は、血糖値から各種の検査の数値まで、必要以上に厳しくチェックされるため、それだけで恐怖を覚え、その数値にコントロールされる、つまり洗脳されてしまいます。これが「集合的無意識」の実例です。
さらに、暇さえあれば携帯電話をいじっているのではないでしょうか。そのため、必要でない時にも携帯から目が離せなくなり、ついには習慣となって、人間のほうが、いつまでもだらだらと、携帯電話にコントロールされているのです。
温医師は、次のように言います。
人は、その寿命に従えば、80年余りの歳月のなかで3万余日を生きます。そのうち、睡眠が1/3、仕事が1/3だとするならば、残りの1/3である「1万日の時間」を自由に使うことができるはずです。
しかし、大部分の人は、その「1万日」のうちで、本当に意識がはっきりして有効に活用しているのは数百日だと言うのです。
「私たちは、生命の答えを見つけることはできません。この世に来て、何をするか、どこに行くかも分からないのです。今はこれほど情報が発達していますが、フェイクニュースが多いのは悲しむべきことです。こうした外の環境を自分でコントロールできないとすれば、せめて私たちは、自身に立ち還って、自分の気持ちを調整し、自己を見つめて、少なくとも恐怖のなかで生きることのないようにする。これも1つの積極的な生き方でしょう」
台湾の温嬪容医師はそのように語り、心を正しく保つことが、健康にも、自分の人生にとっても非常に大切であることを説きました。
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