スイス・ジュネーブにある世界保健機関(WHO)本部( FABRICE COFFRINI/AFP via Getty Images)

各国政府は国際保健規制の新たな改正案を否決せよ

呼吸器系ウイルスを粉砕する目的で、政府からシュールな命令の集中砲火を浴びたことを覚えているだろうか? それは、外出を禁止するとか、X人以上の夕食会の禁止、ワクチン未接種者にバーやレストランに入らせない、礼拝所には近づかないなどの命令だった。

政府が制限を解除したとき、私たちは安堵のために大きなため息をついたではないか? しかし、パンデミックなど「公衆衛生上の緊急事態」が発生したときに、政府に代わって、世界保健機関(WHO)が任命した「専門家委員会」が助言を行うというパンデミック法の改正が、WHOによって進められており、国民の生活と自由が翻弄される恐れがある。これには政府も関与している可能性がある。

WHOは国際保健規則(IHR)の改正に加えて、別のパンデミック協定を批准させようとしている。しかし、IHRの改正案はいかなる新しい条約をも必要とせず、この改正だけでも公衆衛生上の緊急事態への対応を規定する国際的な法的枠組みに革命を起こす。改正案はまだ交渉中であり、WHOは2024年5月の最終決定を目指している。その間に各国首脳が明示的に拒否しない限り、10か月後に完全に批准されたと見なされる。

▶ 続きを読む
関連記事
中国経済は消費の低迷や不動産危機、投資減少により厳しい現状に直面しています。唯一の支えである輸出も世界的な反発に晒されており、今後の成長持続には不透明感が漂う背景と現状を解説します
現在のAI投資バブルを火山現象の「噴煙柱崩壊」になぞらえ、過去のエンロン事件や世界金融危機との構造的類似性を指摘。SPVによる簿外債務や循環取引など、歴史が繰り返す危険な兆候と市場リスクを鋭く分析する
データ未検証のプレスリリースで株価が高騰する「プレスリリース主導の科学」の構造を浮き彫りにした論評。モデルナのがん治療発表や初期ワクチンの治験データを批判的に検証し、利益至上主義への警鐘を鳴らす
なぜ一部の若者は共産主義や社会主義に共感するのか。住宅費や学費、格差への不満、歴史との距離を背景に、共産主義の歴史と自由社会の課題を考える
DEIの光と影に迫る衝撃の論考。称賛の裏で個人の尊厳を踏みにじる制度の残酷さと、その恩恵の陰に隠された当事者の深い苦悩を浮き彫りにする