スイス・ジュネーブにある世界保健機関(WHO)本部( FABRICE COFFRINI/AFP via Getty Images)

各国政府は国際保健規制の新たな改正案を否決せよ

呼吸器系ウイルスを粉砕する目的で、政府からシュールな命令の集中砲火を浴びたことを覚えているだろうか? それは、外出を禁止するとか、X人以上の夕食会の禁止、ワクチン未接種者にバーやレストランに入らせない、礼拝所には近づかないなどの命令だった。

政府が制限を解除したとき、私たちは安堵のために大きなため息をついたではないか? しかし、パンデミックなど「公衆衛生上の緊急事態」が発生したときに、政府に代わって、世界保健機関(WHO)が任命した「専門家委員会」が助言を行うというパンデミック法の改正が、WHOによって進められており、国民の生活と自由が翻弄される恐れがある。これには政府も関与している可能性がある。

WHOは国際保健規則(IHR)の改正に加えて、別のパンデミック協定を批准させようとしている。しかし、IHRの改正案はいかなる新しい条約をも必要とせず、この改正だけでも公衆衛生上の緊急事態への対応を規定する国際的な法的枠組みに革命を起こす。改正案はまだ交渉中であり、WHOは2024年5月の最終決定を目指している。その間に各国首脳が明示的に拒否しない限り、10か月後に完全に批准されたと見なされる。

▶ 続きを読む
関連記事
ドイツは中国の通貨政策や国家補助金、安全保障行動を問題視し、G7など民主主義国による協調対応を提唱。経済と安保の両面で対中姿勢を転換している
ロシアは大規模攻撃を続けるが、死傷者の増大や国内不満で先行きは不透明。ウクライナは欧州支援と技術優位で持ち直し、戦局は一方的劣勢ではなくなりつつある
2026年上半期、中共軍の台湾海峡・西太平洋での活動は大幅減。背景には指揮系統の混乱、装備・維持管理の課題、日米の抑止強化があり、対外行動は全体に抑制的となっている
7月1日、中国本土では対外投資に関する新規則(国務院令第837号)が正式に施行される。この中では、個人による対外投資への規制が新たに加えられ、かつてないほど厳格な内容となっている。
欧州経済の低迷を機に、ケインズ主義の「節約のパラドックス」を痛烈に批判する論評。過剰消費と政府債務が招いたゾンビ国家化を指摘し、真の経済成長には安易な金融緩和ではなく、地道な「貯蓄と投資」こそが必要だと説く