令和4年9月18日から19日に九州南部に上陸した台風14号の強風雨により損壊した都城島津邸の御門・外蔵・石蔵の修繕が、令和6年3月に完了しました。これを記念して、令和6年3月30日(土)に式典を行い、約1年半ぶりに御門を開放しました。ぜひ復旧した3棟を見にお越しください。
御門・外蔵・石蔵の歴史的背景
都城島津邸の御門・外蔵・石蔵は、都城市指定文化財及び国の登録有形文化財です。
御門は、お客様をお迎えする「都城島津邸の顔」と言える建造物です。昭和10(1935)年の陸軍大演習時に新築されたもので、昭和48(1973)年の昭和天皇皇后両陛下のご宿泊時には、お二人の御料車をお迎えしました。
外蔵は、明治15(1882)年に購入し、現在の場所に移築されました。都城島津家所有の貴重品を長期間保存することを目的とした、2階建ての土蔵です。かつては、屏風や衝立、甲冑、文書類が収蔵されていました。
石蔵は、昭和5(1930)年に新築されました。かつては民具や農作物が保管されており、昭和天皇皇后両陛下のご宿泊に際しては、警察官の詰め所として活用されました。
被害の概要
被害当時は、御門が道路側に転倒して大破し、外蔵と石蔵の外壁漆喰が剥がれ落ちた状態でした。また、令和5年8月の台風6号の影響で石蔵は被害箇所が拡大しました。
修理の方法
3棟は貴重な文化財のため、全国各地の文化財建造物の修繕に携わってきた一級建築士・上級文化財保存修理技術者である菅澤茂氏の指導を受けながら、建設当時の工法等を用いて作業を進めていきました。
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