江東区総合文化センターで臓器狩りポスター展が開催された(佐渡道世/大紀元)

臓器狩りポスター展 江東区議「中国の負の部分に光を当てるアート」

東京の江東区総合文化センターで4月中旬、中国臓器狩り問題を伝えるポスター展が開催された。展示ホールに並んだ作品の数々を、人々は足を止めて見入っていた。中国共産党による人権侵害に危機感を持つ江東区議の二瓶文隆氏も会場を訪れ、「経済ばかりが重んじられるなか、中国の負の部分に光を当てるアートだ」と作品展の意義を述べた。

「生命・人権・臓器収奪」と題したポスター展では、中国臓器狩り問題を啓発する国際ポスターコンテンストの入賞作品を展示。日本の有志団体「SMGネットワーク」ほか台湾と韓国の団体が共催している。江東区での展示会は15日から19日まで開催され、およそ300人が足を運んだ。

「最大の人権侵害」二瓶文隆江東区議

臓器狩りポスター展に足を運んだ江東区の二瓶文隆区議会議員(二瓶議員のfacebookより)

江東区の二瓶文隆区議会議員も会場に足を運び、誰でも受け入れられるポスターというアート形式で問題を伝えていくことに支持した。区民に対して「まずはこの事実を知ってほしい。マスコミはこの問題をあまり報道しない」と述べつつ、国会議員も中国との経済的な繋がりを重視する人が多く、中国の負の部分を隠してきたと批判した。

二瓶氏は、地方自治体も「最大の人権侵害」である臓器狩りに向き合うべきだと強調。拉致問題と同様、地方自治体も人権尊重の立場から、日本人個人の人権だけでなく国際的な人権問題について啓発していくことが重要だと訴えた。また教育の中でも、世界の人権問題として盛り込むべきだとした。

法輪功の弾圧が始まって25年経つことについて、日本政府も経済優先で目をつぶってきた面があるが、人権侵害に対しては世界中で発信して止めさせなければいけないと語った。

中国では触れられなかった情報

上海に駐在した経験を持つ小売業の日本人男性(50代)は、中国滞在期間中は法輪功迫害や臓器狩りの情報に触れることはなかったと指摘。ポスター展を見て、中国国内では限られた情報しか伝えられないと実感したと、心情を吐露した。

中国共産党は厳しい情報統制を敷いている。テレビやラジオ、新聞は党の利益に叶う情報だけを流し、インターネットでは検閲システム「金盾」によって、海外のウェブサイトへのアクセスが制限されている。臓器狩りを含む人権侵害や抑圧などの情報は国内に伝わり難い。

ボランティアで外国人向けに日本語指導に携わったことがあるという男性(60代)は、中国共産党体制の高圧さは、中国人らの怯えるような表情で感じ取ることができると語った。日本人が自国の政治を公に批判する様子を見て、大いに驚いていたという。「何カ月もたって、やっと中国の事情を話すようになった。親しくなると、習近平の悪口も言うようになった。彼らも言いたいことがあるが、言うことができない」

展示会の運営に携わるボランティアの女性は、「来場者からはよく(活動に携わることは)怖くないですか、と聞かれる。しかし恐れていたら、誰もこの問題を伝えられなくなるのです」と語った。ポスター展を続けて1年半あまり。協力者は増えており、今後も広く啓発していきたいと述べた。

人権や命の尊さを、養護と孤児支援の仕事を通じて知るという女性(60代)は、臓器狩りについて「隠されることなく炙り出さなければならない問題」と語気を強めた。また、おどしや嫌がらせといった目に遭いながらも活動を続ける法輪功学習者の勇気を讃え、「腹に決めないとできないこと。正義は必ず勝ちます」とエールを送った。

2021年6月、国連人権理事会特別報告者は、中国共産党が法輪功やウイグル人ら無実の囚人から臓器を強制的に摘出しているとの懸念があると指摘し、独立調査を受けるよう求めた。すでに3年が経とうとしているが、中国共産党は臓器狩りの存在自体を拒否し、調査も阻んでいる。

いっぽう米国では、州議会レベルで臓器狩りへの関与停止を求める法案が成立している。

ポスター展主催のSMGネットワーク理事は、経済発展が華々しく見えるものの「中共は着飾り見栄を張るので、人は騙されて真実を見ることができない」と指摘。「迫害の真相をあまねく伝え、国際社会と連携して中国共産党の蛮行を止めさせたい」と述べた。

中国臓器狩り問題について、以下のイベントも開催される。

中国共産党の臓器収奪を描くドキュメンタリー映画『ヒューマン・ハーベスト』上映会と意見交換会が、4月27日19時から21時まで亀戸文化センター6階・第三研修室で、翌28日14時から16時までタワーホール船堀4階・研修室で行われる。いずれも入場無料。

ポスター展示は豊島区池袋の東京芸術劇場で5月1日から9日まで、ポスター展および上映会が開かれる。

また、中国吉林省長春市の国営テレビ局が法輪功学習者によって一時乗っ取られた事件を描いたドキュメンタリー映画『長春』のプレミア上映会が、5月31日18時30分から文京シビックセンター小ホールで開催される。17時30分開場、料金は2000円。主催は長春プレミア上映実行委員会。

関連記事
中国で臓器提供を「見義勇為(勇気ある善行)」として表彰する制度が拡大中。移植数と提供数の大きな差、学校での啓発、増え続ける失踪事件。 なぜ今、人々はこの動きを直感的に「怖い」と感じているのか
中国の医師が、心臓移植ドナーの多くは他省や南方から来ると暴露。異常な短期間で適合臓器を見つける「逆マッチング」や、一晩で9件もの手術を行う医療現場の闇、生体臓器収奪への関与が疑われる実態に迫る
中国で、人体の臓器提供を「見義勇為」として表彰・優遇する制度が広がりつつある。だが、この動きをめぐっては、中国国内で強い警戒感が広がり、ネット上では「誰のための制度なのか」と疑問の声が相次いでいる
国際NGO追查國際は2025年12月19日、武漢の主要病院で臓器移植が大量かつ短期間で行われている実態を示し、中共当局が主張する「市民による臓器提供」とは異なる供給構造が存在するとする報告書を発表した。報告書は、法輪功学習者の生体臓器収奪や、一般市民への被害が組織的に行われている疑いを指摘している
中国本土で、48歳の男性が死亡し、その後、家族が複数の臓器を提供したとする報道が注目を集めている