夏の万能果物! すいかの驚くべき健康効果と注意すべきポイント

夏のピクニックや集まりの象徴であるすいかは、老若男女に愛されています。すいかは甘くてさわやかなだけでなく、体を冷やすのに最適な夏の果物です。また、血圧降下や抗炎症作用などの栄養上の利点があり、皮膚と心臓血管系の両方を保護します。ただし、一部の人はすいかを食べる際に注意が必要です。

 

すいかの健康効果

1. 血圧を下げ、二日酔いを緩和する

すいかはその名(watermelon)の通り、約90%が水分であり、体の水分補給に最適な食べものです。すいかに含まれるカリウムは、体液のバランスを保ち、腎機能をサポートし、余分なナトリウムの排出と尿の生成を促進します。また、すいかには天然の利尿作用を持つ物質、L-シトルリンが含まれています。このL-シトルリンは体内でアルギニンに変換され、一酸化窒素の生成を促進します。

臨床では、医師は高血圧患者の血圧を下げるために利尿薬を処方しますが、この一酸化窒素は血管を拡張し、血流を促進し、尿の形成を助けるため、利尿作用を発揮します。

すいかの利尿作用は、アルコールを含む代謝副産物を体から排出するのにも役立ちます。したがって、飲酒後にすいかを摂取することで、アルコールの影響を和らげることができます。

 

2. 心臓血管の健康に良い

すいかに含まれる L-シトルリンは、血管を拡張する作用を持つ一酸化窒素の生成を助け、リラックスを促し、血管抵抗を減らします。ですから、このメカニズムは血圧を下げるのに役立ちます。高血圧は血管壁にダメージを与え、心血管疾患を引き起こすため、すいかは心血管系に有益です。

2012年に「欧州公衆衛生ジャーナル」誌に発表された研究では、血清リコピンおよびベータカロテン濃度が低いと、男性の急性心筋梗塞のリスクが増加することが判明しました。

すいかに含まれるリコピンとビタミンCには抗酸化作用があり、血管を酸化的損傷から保護し、血液循環を改善し、心血管疾患を予防します。

また、すいかに含まれるベータカロテンはビタミンAに変換されます。ビタミンAは心血管系の正常な機能を維持し、心血管の健康を促進し、免疫機能をサポートします。

 

3. スキンケアとアンチエイジング

日光照射、空気汚染、精神的ストレスは、体内のフリーラジカル(活性酸素)の過剰を引き起こし、皮膚細胞にダメージを与える可能性があります。ビタミンCが豊富なすいかは、フリーラジカルを中和し、皮膚をフリーラジカルのダメージから保護し、皮膚の修復と再生を促進します。

すいかに含まれるリコピンは、紫外線による皮膚の損傷を防ぎ、日光にさらされることによる赤み、腫れ、炎症を軽減するのに役立ちます。

2020年に「Molecules」誌に掲載されたレビュー研究は、すいかはリコピンの含有が豊富な機能性食品であることが示されています。リコピンの豊富な食事することで、フリーラジカルの解毒を効果的に改善し、コレステロールの生合成経路に関与する酵素に影響を与え脂質の生合成を調節できます。

 

4. 消化促進とデトックス効果

すいかの水分含量は食品を柔らかくし、消化と吸収を促進します。水分は腸内環境を潤し、スムーズな排便を促進し、便秘を緩和します。

すいかには豊富な食物繊維も含まれています。すいかの可溶性繊維は腸内の水分と結びつき、ゼラチン状の物質を形成し、腸内容物の量を増やし、腸のぜんどう運動を刺激して消化を促進し、体内の毒素の排出を助けます。

 

5. 抗炎症、抗感染

すいかは炎症を軽減し、熱を取り、解毒し、発熱を下げ、呼吸器系や消化器系の急性および慢性の炎症を治療する効果があります。

中医学の専門家は、食べ物は寒性、熱性、平性(どちらでもない)に分類しています。寒性の食べものを食べると体を冷やし、熱性の食べ物を食べると体を温めることができます。したがって、寒性と熱性の食べ物をバランスよく摂ることで、体のバランスを取ることができます。

 

すいかを食べるべきでない人々

すいかは中医学で寒性の食ベ物とされ、熱を取り、解毒する効果があります。その甘い味はエネルギーを補充するためのものです。すいかは天然の「白虎湯」とも呼ばれ、中薬の「白虎湯」と同様の効果があります。ウイルスや細菌感染、扁桃炎、喉の痛み、口内炎などの炎症性の熱を治療できます。

すいかには多くの利点がありますが、以下の4つの健康問題を持つ人々はすいかを食べる際に注意が必要です。

 

1.糖尿病患者

 すいかには主に果糖、ブドウ糖が含まれているため、糖尿病患者はすいかの摂取量をコントロールし、血糖値に影響を与えないように注意する必要があります。

 

2.腎臓病患者 

すいかの水分含有量と天然の利尿作用は腎臓に追加の負担をかけます。例えば、腎臓結石の患者の尿中の鉱物結晶が腎臓結石を形成することがあります。すいかの摂取は尿の生成を増加させ、結石の形成を促進する可能性があります。
慢性腎臓病は徐々に腎臓の機能を損ない、腎臓のろ過機能を低下させ、大量の水分や代謝産物を処理できなくなります。すいかを摂取することで体内に水分や代謝産物が蓄積します。そのため、腎臓結石や慢性腎臓病の患者はすいかの適度な摂取を心掛けましょう。

 

 3.胃の調子が悪い人

すいかを食べた後、胃酸過多や胃潰瘍の人は、胃の不快感、膨満感、吐き気、腹痛を感じることがあります。すいかを食べると、体が刺激されて胃酸が過剰に分泌され、粘膜が刺激されて胃痛、胸焼け、胃酸の逆流を引き起すことがあります。すいかの酸性度は胃の不調の症状を悪化させます。

 

4.すいかにアレルギーのある人 

アレルギーは消化器系、皮膚、呼吸器系に症状を引き起こすことがあります。すいかにアレルギーがある人は、アレルギー反応が起きた場合にすぐに使用できるアレルギー薬を持ち歩くべきです。

 

この記事で述べられている意見は著者の意見であり、必ずしもエポックタイムズの意見を反映するものではありません。専門的な議論や友好的な討論を歓迎します。

 

(翻訳編集 清川茜)

楊景端