上海港でのコンテナ作業。参考写真(Chuyuss/shutterstock)

アジアのサプライチェーン変動で中国が孤立化

2010年代から、中国の労働コストの上昇が、企業に他の製造拠点を探させる一因となっている。近年、米中貿易摩擦、新型コロナのパンデミック、ロシアへの国際的制裁などが、企業に中国への依存を見直す契機を与えた。報告書には、アジアのサプライチェーンが、変動していると記されている。

アジアの非営利団体、ヒンリッヒ財団は、グローバルとアジアのサプライチェーンについて新しい報告書を発表した。この報告書は、2018年と2022年の市場データをもとに、中間財の輸出入の変化を比較分析している。

報告書によると、「脱グローバル化」や「ニアショアアウトソーシング」の動きがある一方で、世界のサプライチェーンはまだ拡大していることが確認されている。また、アジアのサプライチェーンは大きく変わりつつあり、中国と米国、中国と日本とのそれぞれの二国間の貿易関係は、ますます経済的依存を減らしている事が現実となっている。

▶ 続きを読む
関連記事
中国共産党(中共)当局はこれまで一貫して、政府債務リスクは全体として安全かつ抑制可能であると主張してきた。「2 […]
中露やイランが推進する「脱ドル化」と人民元の国際化。しかし最新データは、その勢いがロシア制裁による一時的な代用需要に過ぎず、既に下落に転じている実態を暴く。揺るがぬドルの覇権と人民元の限界を鋭く分析
トランプ政権が敵対的政権の金融センターを標的に定めたことで、中国に対する米国の「戦略的曖昧さ」の時代は終焉を迎えた
ホルムズ海峡の緊張が続く中、中共当局は封鎖解除を強く求めている。背景には原油の大半を中東に依存する構造があり、米軍の封鎖強化で供給不安が現実味を帯びる。内需低迷も重なり、経済への打撃回避が急務となっている
4月の中国による米国からのエタン輸入量は80万トンに達する見込みで、過去最高を更新する。この数値は通常の平均水準を60%上回る