スイスの大学が中国との教育提携を終了 中国人学生の審査を強化
スイスのチューリッヒ芸術大学は、中国のハルビン工業大学との共同教育プログラムを終了することを発表した。また、チューリッヒ工科大学も中国人学生に対する安全審査を強化した。専門家は、今後さらに多くの海外大学が中国との関係を断つ可能性があると指摘している。
スイスのメディアによると、チューリッヒ芸術大学は深セン国際デザイン学院との契約を解除した。この学院はチューリッヒ芸術大学とハルビン工業大学が共同で設立したもので、当初の協力期間は30年とされていた。
チューリッヒ芸術大学は、協力を終了する理由として、学位制度の基準の違いや運営上のリスクを挙げている。
チューリッヒ芸術大学はスイス最大の芸術系学校であり、ハルビン工業大学は中共が「七大国防大学」と呼ぶ大学の一つだ。
元北京首都師範大学の副教授 李元華氏は次のように述べた。
「七大国防大学のような軍事系の学校は国防部の直接管理下にあり、安全問題が関わっている。中共は信用が欠如しており、正常な教育提携を行わず、むしろ提携を通じて技術を盗むことを望んでいる。このリスクは多くの国に認識されている」
スイスのメディアによると、チューリッヒ芸術大学の一部教職員はこの提携に批判的で、芸術や学問の自由が制限されることを懸念し、深センキャンパスで開発された製品が中共の軍に悪用される可能性を心配していると報じている。
李元華氏は次のように述べた。
「デザインは国家安全とは直接関係がないように見えるが、特定の工業デザインは安全問題に関わっている。中共の軍隊には安心できない。各国はこの点を再評価することになるだろう」
これまでに、多くの西側諸国の大学が中国との協力を中止することを発表している。
アメリカのセントトーマス大学国際研究講座の教授、葉耀元氏は「中国(共)は過去に高等教育の協力を通じて他国に影響を与えようとしていたが、現在ではその方法が通用しなくなっている。現在、アメリカを筆頭に中共に対して封鎖政策や対抗政策を実施した。ある程度、西側諸国にとっても、全体的な環境が中国に対抗する方向にある。したがって、今後さらに多くの学校が中国との関係を断つことになるだろう」と述べた。
報道によると、10月24日に欧州の名門校「チューリッヒ工科大学」は、中国の留学生に対する安全審査を強化し、中国の15の大学と2つの研究機関を「安全リスク」リストに追加したと発表した。これはアメリカが以前に中国の大学に対して制裁を行ったリストとほぼ一致している。