上海にある中国最大の半導体チップファウンドリであるSMICの本社(VCG via Getty Images)

米中半導体対立が激化 米国の新たな制裁と中共と反発

アメリカ政府は12月2日、先端半導体製造装置および高帯域幅メモリの中国への輸出を制限する新たな禁令を発表した。中国共産党(中共)政府はこれに反発し、翌3日に、ガリウムなど、軍事転用可能の希少金属のアメリカへの輸出を禁止すると発表した。専門家は、アメリカの制裁が中国の半導体産業の弱点を突いていると指摘する一方、中共の措置は効果が限定的であり、西側諸国の独立したサプライチェーン構築を促進するとみている。

アメリカ商務省は今回、新たに中国企業140社を事実上の禁輸リスト(エンティティリスト)に追加した。この中には20社以上の半導体企業および100社以上の半導体装置関連企業が含まれている。また、24種類の半導体製造装置と、半導体の開発・生産に使用される3種類のソフトウェアツールも規制対象となった。

禁輸リストに追加される企業の多くは、中国最大の半導体受託生産企業である中芯国際(SMIC)や華為(ファーウェイ)のサプライチェーンに関連している。さらに、半導体装置メーカーの北方華創(ナウラ・テクノロジー)も対象となっている。

▶ 続きを読む
関連記事
中共は、海外信託への資産移転、運用益、清算益を課税対象とする新ルールを発表。税率は20%で、過去の未納分も90日以内の申告を求める。香港の保険商品にも課税が広がると指摘
中国の自動車市場で、合弁・外資系ブランドのシェアが2026年6月に24.5%まで低下した。中国系ブランドは上半期に71.8%を占め、日米独メーカーは販売が大幅に減少。EV転換の遅れや海外サプライヤー依存が背景にある
フォーチュン中国500強で国有企業の支配力が一段と拡大。不動産大手は順位急落・脱落が相次ぎ、中国経済の構造転換とAI偏重戦略の実態が浮かぶ
中国の土地収入が前年同期比3割超減と急減。印紙税は倍増するも穴埋めには程遠く、地方財政は深刻な資金不足に直面。中央集中も進み、インフラ停滞や統計不信が拡大している
2026年上半期、中国のGDPは4.7%増えた一方、小売売上高は1.3%増にとどまった。都市部の消費低迷、住宅ローンの純減、預金の資産運用への流出、約1億人に及ぶ債務問題から、中国経済の実態を読み解く