中国武漢ウイルス研究所の元所長、石正麗氏(JOHANNES EISELE/AFP via Getty Images)

武漢ウイルス研究所が起源不明の新ウイルスを発見 学者の間に湧く懸念

中国本土の科学者らは、コウモリからヒトの細胞に感染する新たなコロナウイルスHKU5-COV-2を発見した。これが次のパンデミックを引き起こすのではないかと懸念されている。専門家らは、この研究で懸念されるのは、ウイルスサンプルの出所が明確に開示されておらず、流行のリスクを予測することが困難になっていることだと指摘した。

この研究は今年2月に国際的に有名な学術誌「Cell」に掲載された。著者には武漢ウイルス研究所、広州実験室、武漢大学などの研究機関の研究者が含まれている。責任著者の一人、石正麗氏は、かつて武漢ウイルス研究所新興感染症研究センターの所長を務めており、2020年初頭に武漢肺炎(COVID-19)の病原体を特定する論文を発表した。石氏と武漢ウイルス研究所は一時、世界の注目を集め、研究所から漏れたウイルスが流行を引き起こしたのではないかとの疑問が投げかけられた。

石正麗氏は最近、鍾南山氏が率いる広州の研究所に異動した。 パンデミック期間中、鍾氏は中国共産党(中共)国家衛生健康委員会のシニア・フェローグループのリーダーを務めており、かつて、中国伝統薬の「連花清瘟」がCOVID-19を治療できると主張し、「この疫病は最初に中国で発生したが、必ずしも中国が起源ではない」などと物議を醸す発言をした。

▶ 続きを読む
関連記事
米中間選挙において、身内に距離を置かれたオバマや遊説を避けたバイデンに対し、トランプは自ら「最高応援団長」として猛烈に全国を駆け回る。逆風の世論調査にも怯まず、強気に自らを売り込む姿を追う
米中間選挙後、米国とイスラエルがイランへの大規模攻撃を再開する可能性が浮上。72時間の集中攻撃やナタンズ近郊の地下核施設が焦点となる中、イランは周辺国との外交交渉を進める一方、ホルムズ海峡封鎖やミサイル攻撃を切り札としている
米露中首脳会談の背景やウクライナ和平の現実、そして身勝手なダブルスタンダードを続けるヨーロッパに対するトランプ政権の冷徹な現実主義を解説した論考
中共の五中全会を前に、全国政協副主席の胡春華が重要会議を欠席し、失脚説や家族の連絡途絶説が浮上した。中共内部関係者は体調不良が理由だと説明する一方、政治的復権は困難との見方を示した
米軍が2026年の部隊配置を見直し、インド太平洋地域で中共軍への対抗を強化。第1列島線を重視し、日本・フィリピンとの連携や長距離ミサイルの配備を進めている。台湾有事を見据えた米軍の戦略とは