2023年12月22日、中国吉祥航空のボーイング787ドリームライナーが上海浦東国際空港に着陸(STR/AFP via Getty Images)

中共 ボーイングとの駆け引きで誤算 史上最大受注の裏で浮き彫りとなった技術依存

5月13~16日にかけて、トランプ米大統領が中東3か国を訪問する中、米ボーイング社はカタール航空と210機、総額960億ドルに上る航空機購入契約を締結した。これは同社史上最大の受注であり、アメリカ航空産業の競争力と中東市場との結びつきを強化する象徴的な契約となった。

5月14日、契約の発表がホワイトハウスにより明らかにされた。調印にはトランプ氏とカタール国王が立ち会い、ボーイングのオルトバーグ最高経営責任者(CEO)も同席した。この契約には、ボーイングの大型機および787ドリームライナーが含まれ、アメリカ国内での雇用創出は15万人超、サプライチェーン全体では、100万人以上に影響を与えると見込まれる。発表後、ボーイングとGEエアロスペースの株価が上昇し、ボーイングは15か月ぶりの高値を記録した。

一方、中国共産党(中共)は4月、アメリカの関税政策に対する報復措置として、国内航空会社に対し、ボーイング機の受け取りを一時停止させた。浙江省舟山の納入センターからは、737 Max3機がアメリカに返送された。しかし、この措置は1か月後の5月14日、米中貿易交渉の進展を受けて、中共自ら解除した。

▶ 続きを読む
関連記事
米中首脳会談をめぐり、米中の発表内容に大きなズレがあった。中共側は台湾問題を強調した一方、米側は中東・貿易に重点を置いた。専門家は、中共が台湾問題を利用して世論戦を仕掛けていると分析し、会談の背後にある米中の駆け引きを指摘
イラン戦争、貿易、人権、台湾問題が北京会談の主要議題となる見通し
米国の対中商品貿易赤字と、中国からの輸入品が米国の輸入全体に占める割合はそろって低下し、いずれも約20年ぶりの低水準となった。トランプ政権が長年進めてきた関税政策やサプライチェーンの見直しが、実際の変化として表れ始めているのか
3月30日、レビット報道官は、米中首脳会談に先立ち、ホワイトハウスは米政権の閣僚が先に中国を訪問する見通しを示した、首脳会談前に米閣僚は先に訪中
米ルビオ国務長官は、21世紀の核兵器制限協定には中国を含める必要があると明言した。また、米中関係は戦略面では安定しているとの認識も示した