ジェノサイド加速の懸念 ウイグルに新たな「弾圧の推進者」着任 ウイグル団体が警鐘
2025年7月、中国共産党は、深刻な人権侵害が指摘される新疆ウイグル自治区のトップである党委員会書記に、陳小江(ちん・しょうこう)を任命した。かつて内モンゴル自治区で強硬な民族同化政策を推進した人物の就任に、国際社会からはジェノサイド(集団殺害)政策がさらに加速するのではないかという強い懸念の声が上がっている。
この人事を「明白な植民地支配の継続だ」と断じるのは、日本ウイグル協会の田中サウト副会長だ。同氏への取材から、今回の人事と、その裏で進む不気味な計画の全貌が見えてきた。
中国共産党は新疆ウイグル自治区で、ウイグル人を対象に強制収容、監視、同化政策を進めており、宗教や文化の自由を著しく制限している。この行為は国際社会から人権弾圧と非難され、米国はジェノサイドと認定し「ウイグル強制労働防止法」を制定した。欧州連合や英国、カナダなども制裁や輸入規制を導入し、中国製品のサプライチェーン見直しが進む。中国側はこれを「内政干渉」として反発している。
関連記事
中国民主党北京支部のメンバー7人に対し、「国家政権転覆」の罪で重い判決が言い渡された。カナダ・バンクーバーでは、同党のメンバーらが中国総領事館前で抗議集会を開き、党員の釈放と中国の人権状況への国際的な関心を呼びかけた
SNSの転送25件で懲役7年半の求刑。一方、数億円を貯め込んだ汚職官僚には寛大な新基準を適用。中国で加速する「官に甘く民に厳しい」司法の歪み
反体制派の陳思明さんが語る「六四」追悼への弾圧。中国からカナダへ亡命した後、中共による国内外への抑圧の実態について暴露した。
新疆ウイグル自治区の警察官だった男性が、ドイツ滞在中に亡命し、中国当局によるウイグル人弾圧の実態について証言した。ほぼ毎週のように被拘束者が死亡し、十分な医療もなかったと明かしている
中国の病院で臓器ドナーの確保を医師の査定基準とする動きが広がり、波紋を呼んでいる。献血やドナー提供が昇進に直結する異常な評価制度に、失踪事件への関与を危惧する市民からは「非人道的だ」と非難の声が上がる