中国の武漢ウイルス研究所(Wuhan Institute of Virology)(HECTOR RETAMAL/AFP via Getty Images)

WHOパンデミック条約に潜む中国共産党の真の狙い

アメリカがWHOの拡大協定を拒否し、国家主権を守る中、共産主義の中国はグローバルヘルス・ガバナンスを通じて影響力を拡大する機会を狙う。

今月、アメリカは世界保健機関(WHO)の2024年パンデミック対応改正案を正式に拒否した。国家主権への懸念が理由であり、アメリカ当局は改正案が公衆衛生危機においてWHOに過大な権限を与え、国家の意思決定を損なうと指摘する。

これに対し、中国社会科学院の専門家はアメリカの拒否を無謀な行為と批判し、グローバルヘルス・ガバナンスを危うくすると主張する。しかし、中国共産党(中共)はWHO改正案の国際的採用から戦略的、政治的、経済的利益を得る立場にあり、アメリカの不参加をプロパガンダとして利用し、国際舞台でのアメリカのリーダーシップを弱体化させようとしている。

▶ 続きを読む
関連記事
中共の五中全会を前に、全国政協副主席の胡春華が重要会議を欠席し、失脚説や家族の連絡途絶説が浮上した。中共内部関係者は体調不良が理由だと説明する一方、政治的復権は困難との見方を示した
米軍が2026年の部隊配置を見直し、インド太平洋地域で中共軍への対抗を強化。第1列島線を重視し、日本・フィリピンとの連携や長距離ミサイルの配備を進めている。台湾有事を見据えた米軍の戦略とは
ノーベル経済学賞は、理論の正しさを保証するものではない。景気変動を抑える政策に目を奪われるあまり、その根本原因を見失っていないか。筆者はオーストリア学派の視点から、金融緩和が生むゆがみと経済学の本質を問い直す
欧州で拡大する激しい暴動と、世界で加速する国境の形骸化。一見無関係に見える「街頭での暴力」と「グローバリズム」の裏に潜む計画的な破壊工作とは?ニュースの表面からは見えない社会危機の構造を解き明かす
中間選挙後のトランプ弾劾の可能性をニクソン辞任劇と比較。ベトナム敗退の歴史から台湾侵攻リスクを警告しつつ、レーガン流の強硬路線による抑止シナリオも対比して今後の米中関係と国際秩序の行方を占う