イギリス警察。(Paul Ellis/AFP via Getty Images)
致死性はフェンタニルの5倍 

欧州に広がる中国産薬物「ニタゼン」 密輸の実態を追う

フェンタニルよりも高い致死性を持つ中国産「ニタゼン系(Nitazenes)」合成オピオイドが、欧州全域で急拡大中だ。闇市場や密輸ネットワークを通じて、短期間で拡散しており、中毒死が急増して、現場に深刻な混乱をもたらした。

イギリス・スコットランドでは、人口約550万人の地域が現在、中国産の新型合成オピオイド「ニタゼン系薬物」の急速な拡大に直面し、この薬物はフェンタニルの5倍の致死性を持ち、短期間で多数の中毒死を引き起こした。

スコットランド公共衛生局(PHS)は29日に報告を発表し、3月から5月にかけて毒物関連の死亡が312件に達したと明示した。これは前四半期と比べて15%の増加である。検出体制に限界があるものの、確認された症例のうち、6%からニタゼン系薬物を検出した。専門家はこの割合を過小評価と見なし、実態はさらに深刻であると強調した。

▶ 続きを読む
関連記事
米国と欧州連合(EU)が中国に関税を課すなか、中国共産党政権は新たな輸出市場を模索することになる
EUが対中貿易の見直しへ。中国製品の大量流入と貿易赤字の拡大を受け、欧州委員会は「持続不可能」との認識を示し、産業保護策の強化を検討している
英国や欧州各国の電子パスポートに使われる中核部品を供給する仏企業が、米国の輸出規制対象となった中国資本と関係していることが分かった。英政界や専門家の間では、偽造リスクや供給網の安全性を懸念する声が出ている
ノルウェーで「国内で最も美しく、最も高価な公衆トイレ」として知られる建築作品が、中国共産党によるスパイ活動への利用が懸念されるとして、当局により閉鎖された。
EUのデジタル規制当局は28日、中国発越境EC大手Temuが、プラットフォーム上で販売する違法製品を十分に防止していなかったとして、2億ユーロの制裁金を科すと発表