2019年6月21日、ワシントンD.C.の国務省で演説するサム・ブラウンバック国際宗教自由担当特使(Samira Bouaou/The Epoch Times)

米国の元国際宗教自由大使が非難 中共が大紀元を装いホワイトハウスを脅迫

米国務省の元国際宗教自由大使サム・ブラウンバック氏は9月10日、大紀元に対し、中国共産党(中共)系のハッカーが大紀元を装ってホワイトハウスに爆破予告メールを送った行為について「これは国際的テロ行為であり、アメリカは関与者を起訴し、責任を追及すべきだ」と語った。

9月6日、大紀元の海外投稿用メールボックスに一通の脅迫メールが届いた。件名は「スクリーンショットを見ろ、お前たちは終わりだ」とされ、そのメールには3枚の写真が添付されていた。

最初のスクリーンショットには、加害者が大紀元の情報提供の専用電話番号(201-614-3989)や大陸投稿用のメールアドレスを不正使用し、ホワイトハウスに脅迫文を送信した様子が示されていた。脅迫文は英語で書かれており、その中国語訳は次の通りだった。

「我々は法輪功のメンバーだ。間もなくホワイトハウスを銃撃し、火炎瓶や爆弾を投擲(とうてき・ 手 を使って物を遠くへ 投げる こと)する。もし誰かが我々を阻止すれば発砲する。我々は同時にYouTube、X、乾淨世界、大紀元、新唐人テレビ、希望の声でこの壮挙を生放送する! これは君たちが共産党の越境弾圧を阻止できなかった結果だ!」

これに対して、ブラウンバック氏はこの件について次のように語った。

「これは(中共による)継続的な越境弾圧、あるいは国際的テロの一環だと考える」「この件は記録に残し、我々の越境弾圧対策に組み込むべきである」「(IPアドレスが中国から来た以上)記録し、FBIに報告する必要がある」

大紀元が同様の虚偽脅迫を受けたのは今回が初めてではない。2024年5月以降、少なくとも47件の脅迫メールを受け取っており、その中には法輪功創始者や学習者、関連団体を装ったものもあったという。目的は法輪功をテロリズムと結びつけようとするものだった。

大紀元時報は2000年8月、アメリカで法輪功学習者によって創設され、中共によって検閲や封鎖された事実を報じ、読者に自由で真実の情報を伝えることを使命としている。

2025年6月、アメリカ連邦議会で「中共がアメリカでエスカレートさせる越境弾圧」をテーマとしたフォーラムで、著名な法学者で元貴州大学法学部長の袁紅氷氏は次のように発言した。

「2022年の中国共産党第20回党大会前に開かれた中央政法委員会の拡大会議で、習近平は海外での法輪功発展に対抗する新たな大弾圧戦略を提示した。この戦略は『一つの中心、二つの基本点』に要約される」

「一つの中心とは、法輪功創始者の人格を貶め、道徳的破壊を行うこと。習近平の言葉を借りれば『精神的な斬首作戦を行い、法輪功の基盤を破壊する』というものだ」

「二つの基本点とは、『世論戦』と『法律戦』を展開することだ」

大紀元を装った爆破予告事件に関して、ブラウンバック氏はアメリカが中共の越境弾圧を阻止・反撃する必要性を訴えた。

「このような行為には反撃しなければならない。越境弾圧そのものが違法であり、FBIに報告し、調査を受けねばならない」

ここ数年、米司法省とFBIは中共による法輪功への越境弾圧の陰謀を複数摘発してきた。

例えば、カリフォルニア州在住の華人、陳軍(ジョン・チェン)と林峰(リン・フォン)は2023年、FBIに逮捕された。2人は中共の命令を受け、海外で「法輪功打倒」活動に関与したとされる。

起訴状によれば、2023年1~5月にかけて2人はアメリカ国内で行動し、中共の弾圧計画を推進。アメリカ内国歳入庁(IRS)の告発制度を利用して、法輪功学習者が運営する「神韻芸術団」の免税資格を取り消そうとした。

2024年11月、陳軍はニューヨーク南部地区連邦裁判所で懲役20か月と3年間の保護観察に処され、同年9月に林峰は1年4か月の刑を宣告された。

ブラウンバック氏は、中共の越境弾圧に関わった者は必ず法的制裁を受けるべきだと強調した。

「彼ら(中共)はこの行為をやめなければならない。これは間違いだと明確にし、関与者は起訴され、法的責任を負わなければならない」

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