アメリカの最新の報告によると、中国共産党は留学生を通じてアメリカの大学に党支部を設立し、国家安全保障に対する懸念を引き起こしている。イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校も同様に中国共産党の浸透を受けている。写真は同校の工学図書館である。(大紀元)

外国の大学に拡大する中国共産党「海外党支部」 深まるイデオロギー浸透と安全保障リスク

アメリカの大学における中国共産党(中共)の「海外党支部」の活動が広がっている。名目上は「母校支援」を掲げながら、大学内に秘密のネットワークを構築し、アメリカの安全保障に新たな懸念をもたらしているのである。

主要なアメリカの大学では、中共党員が母校の支援を受けて「海外党支部」を立ち上げ、公式な学生団体として登録せずに活動していることが判明した。アメリカのニュース非営利団体であるデイリー・コーラー・ニュース・ファウンデーション(DCNF)の詳細な調査により、アメリカ学術界が中共の影響工作の舞台となっている実態が浮き彫りになった。

DCNFが中国国内での学術発表や現地報告を精査したところ、少なくともオクラホマ州立大学(OSU)、ネブラスカ大学リンカーン校(UNL)、コロラド大学デンバー校(UCD)の各キャンパスで党員が海外党支部を設立していることを確認した。これらの組織はいずれも大学の公式団体としては認められておらず、高い秘匿性を帯びている。

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