三菱UFJ銀行がテンセントと提携 中国で基幹システム刷新
三菱UFJ銀行は中国での基幹システム刷新に向け、中国のIT大手テンセントと業務提携を結んだ。提携の中心は、中国本土における基幹システムを従来の日本式自社開発システムからテンセントのクラウドサービスへ移行することである。移行時期は2027年10月を目途としており、中国市場に最適化したシステム構築を進める計画だ。
今回の刷新は単なるクラウド移行にとどまらず、テンセントが強化しているAI技術の導入も含まれる。データ分析、リスク管理、顧客対応などにAIを活用することで、処理速度の向上や人的ミスの削減を図る。これにより、中国現地法人の業務効率化が期待されている。
一方、この提携に対しては懸念も広がっている。テンセントは2024年1月に米国国防総省のブラックリストに、中国軍との関係を理由に掲載された経緯がある。また、中国の国家情報法に基づき、企業が政府に情報提供を強いられる可能性が指摘されている。SNS上では「日本の顧客情報にも影響が及ぶのではないか」との声もあがっている。
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