Alphabet傘下のWaymo社は、小型バンを改造した自動運転車を運行しており、現在カリフォルニア州で唯一、公道において完全自動運転車の走行試験を認められている企業である。(Shutterstock)

米警察 自動運転車が交通違反も違反切符交付できず

カリフォルニア州サンブルーノ市で、ウェイモ(Waymo)社の自動運転タクシーが交通違反で警察に停止させられる事案が発生。しかし運転者が不在のため違反切符を発行できず、法規制の課題が浮き彫りになっている。

サンブルーノ警察署は9月28日、この出来事を公式SNSに投稿した。発表によれば、9月27日早朝、飲酒運転の検問を行っていた警官の目前で、Waymoの自動運転タクシーが禁止されているUターンを行った。警官が車両を停止させ確認に向かったところ、車内には誰も乗っておらず、現場は一時的に驚きと笑いに包まれたという。

警察によれば、同署が自動運転車の交通違反を取り締まるのは初めてであり、「違反切符の様式に自動運転車を想定した欄が存在しない」ため、交付ができなかったと説明している。同署はすでに議会に法整備を求めており、今後は企業などに直接違反通知を発行できるよう制度改正を働きかけている。

▶ 続きを読む
関連記事
軍のレーダーでサンタを追う、北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)の恒例行事が70周年を迎えた。今年はWebから直接サンタへ電話が可能。冷戦期の間違い電話から始まった、夢ある軍事任務の歴史と最新情報を紹介
トランプ政権は「容赦なき正義作戦」を開始し、前政権下で所在不明となった不法移民児童約13万人の所在を確認した。性的捕食者の逮捕や被害児童の救出を加速し、児童搾取の撲滅に挑む
人種間の公平性を重視し、停学処分を避けて対話を促す「修復的司法」。しかし米国の学校現場では、処罰の欠如がいじめや暴力の温床となり、秩序が崩壊している。トランプ政権が是正に動く、規律政策の光と影を追う
米政府責任説明局(GAO)の報告書により、バイデン政権下の「特例入国許可(パロール)」制度で数千件の不正が判明。審査の甘さが露呈した。トランプ政権は取り締まりを強化中
トランプ大統領は、高度人材向けの新ビザ「ゴールドカード」の売上が約2,000億円に達したと発表した。100万ドルで居住権を販売し、収益を国家債務返済に充てる。高学歴層の確保と不法移民抑制を狙う