2025年4月29日、国連安全保障理事会はニューヨークの国連本部でウクライナ情勢について協議するために会合を開いた。(Photo by CHARLY TRIBALLEAU / AFP) (Photo by CHARLY TRIBALLEAU/AFP via Getty Images)

脱北者406人が強制送還 中国による国際人権法違反をヒューマン・ライツ・ウォッチが非難

人権監視団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」は、10月15日に発表した声明で、中国共産党(中共)当局が脱北者の強制送還を続けており、その結果、脱北者たちが拷問、違法拘禁、性暴力、強制労働、さらには処刑といった深刻な危険に直面していると警告した。2024年以降、少なくとも406人の北朝鮮国民が中共により強制送還されたという。

同団体は、中共の行為が国際人権法に明確に違反しており、関与した中共の官僚らは、北朝鮮による人道に対する罪に加担したとして、将来的に刑事責任を問われる可能性があると指摘している。北朝鮮問題担当の上級研究員リナ・ユン氏は、「中国政府は送還された脱北者が深刻な迫害を受けることを知っていながら、数百人も北朝鮮に戻している」と批判し、国連難民高等弁務官事務所が拘束中の脱北者にアクセスできるようにすること、およびその人数を公表するよう中共に求めた。

この406件のケースは、中国と北朝鮮に精通した情報提供者である金世平(仮名)氏による報告に基づいており、2020年以降に強制送還された脱北者は少なくとも1076人に上る。2014年の国連北朝鮮人権問題調査委員会の報告書では、北朝鮮当局が脱北者に対して、拷問や性暴力、強制労働、強制失踪、非人道的な拘禁環境といった人道に対する罪を体系的に行っていると断定。また、中共の協力は共犯に当たる可能性があると警告している。

▶ 続きを読む
関連記事
中国各地で、80代の高齢法輪功学習者が相次いで拘束・収監されている。脳血栓や重度の高血圧を抱える人も例外ではない。 高齢者にまで及ぶ弾圧の実態を追う
中国では公務員や体制内関係者への私生活の統制が強まっている。恋愛や結婚、離婚、海外渡航、同僚との交友関係まで管理の対象が広がっている
中国の遺伝子編集治療で、2週間に2件の小児死亡事例が発覚。最先端技術の裏で浮かび上がる、規制の甘さと医療透明性への深刻な疑問
米国土安全保障省は、中国企業43社をウイグル強制労働防止法のエンティティーリストに追加した。対象はアルミニウム、衣料品、綿花、トマト加工品などの関連企業で、掲載対象は187社・団体に拡大した
6歳の女児が、実験的な遺伝子編集治療を受けた後に死亡した。中国ではこうした試験を実施するための基準が異常なほど低く、研究型病院の承認さえ得れば、研究者はこのような議論を呼ぶ臨床試験を進めることができる。