金と銀の価格が急騰している(shutterstock)

金銀の暴騰が告げる不換紙幣の危機

私たちが今目にしている金と銀の動きは、1970年代後半以来見られなかったものだ。これは、実績ある本物の金属を信じて保有してきた投資家や保有者にとって、まさに驚異的な出来事だ。実物への信頼を保ち続けてきた人々は、いま報われている。それ以外の人々にとっては、これから起こり得る事態を示す不気味な兆候となっている。

何千年もの間、金と銀は人類が最も価値を置いてきた物質である。だからこそ、これらは貨幣、つまり他の商品を購入するために獲得する財となった。貨幣とは、ほかの財を購入するために人々が取得する財であり、それが貨幣となるのは、市場がその財を選択するからである。すなわち、それは最も市場性の高い商品なのだ。

金と銀は、品質が均一で、重量あたりの価値が高く、耐久性があり、分割しやすいため、近代以降の多くの国家で自然に貨幣として採用された歴史を持つ。

▶ 続きを読む
関連記事
スペースXがロシア軍の無許可スターリンク端末を遮断し、前線通信やドローン運用に影響が広がった。代替の衛星網「ラススヴェート」は軌道投入が難航し、ロシアの通信能力に課題が浮上している
米国では毎日、人々が、自分の心臓を見守る機器が自分たちのために正常に作動していると信じて病院に入る。その一部が中国共産党政権のために作動している可能性があることを、ほとんどの人は知らない。
AIが知識を瞬時に与える時代に、教育は何を教えるべきなのか。古代ギリシャでは、教育とは技能を身につけることではなく、「いかに生き、何を愛するか」を学ぶことだった。ホメロスの『オデュッセイア』から、AI時代の教育を考える。
かつて世界が推進した「ネットゼロ」政策は、欧州の電力不足やエネルギー危機を機に見直しを迫られている。本記事では専門家の指摘やテック企業の方針転換を交え、極端な気候変動対策と現実の乖離を浮き彫りにする
世界の注目を集める米国の債務問題。しかし真の火種は、隠れた巨額債務と成長力欠如を抱える「ユーロ圏」にあるかもしれない。中央銀行の買い支えも限界を迎えるなか、次の国家信用危機の震源地となるリスクに迫る