強硬か融和か 変遷する日本の対中姿勢と政権の明暗
1989年の天安門事件で国際社会から批判と制裁を受け、孤立した中国にいち早く手を差し伸べたのは日本だった。その後、中国共産党 党首 江沢民の来日へとつながった。冷戦後のアジア秩序が揺れる中、日本は中国の改革開放路線を支え、円借款を通じて都市インフラや産業基盤の整備を後押しし、日中関係は穏便だった。
中国がWTOへ加盟し、急速に世界経済の中心へと浮上した2001年以降の歴代政権の歩みを見ると、対中姿勢の明確さが政権の安定と一定の関係を持ってきた様子も浮かぶ。小泉政権や第二次安倍政権のように対中警戒を鮮明にした政権は長期化している。一方で、融和を掲げていた小泉首相後、安倍、福田、麻生と続いた自民党政権から民主党政権は短命に終わっている。
今回は中国のWTO加盟から現在まで、日本の各政権での対中政策や対中姿勢、社会の出来事などを振り返ってみたい。
関連記事
原爆投下から81年。米国の決断は「悪魔の所業」だったのか、本土決戦を回避し無数の命を救う苦渋の選択だったのか。当時の軍事的・地政学的背景を再検証し、現代の独裁政権による核の脅威と兵器の本質に迫る
米海軍が射程460キロとされる新型超長距離空対空ミサイルAIM-424「マリス」の飛行試験を開始。F-35Cへの搭載やAIM-174Bとの役割、西太平洋の航空戦力バランスへの影響を解説する
中国国営メディアが生誕100年で称賛する江沢民元党首。しかしその裏には、天安門事件での台頭、法輪功迫害や「厳打」運動、形骸化したWTO公約など、隠蔽された弾圧と強権統治の冷酷な歴史的事実が存在する
WHOと世界銀行によるパンデミック対策計画に対し、投資の算出根拠や資金配分の優先順位を検証した寄稿記事。著者は、既存の公衆衛生への影響や国際機関の説明責任を指摘し、政策決定のあり方に疑義を呈している
中露の緊密な連携がもたらす地政学的危機と、日本の新インテリジェンス体制『国家情報局(NIB)』の脆弱性を冷徹に解剖。民間企業に忍び寄る技術強奪や認知戦の脅威に対抗する、ビジネス防諜のあり方を提言